【巨人】中継ぎ陣崩れ、高橋監督「ねえ…。何とか、ねえ…。」
スポーツ報知

◆ヤクルト5―11巨人(15日・神宮)
勝ってもスッキリしなかった。何を聞かれても、由伸監督は上の空だった。それもそのはず。打っても打っても中継ぎ陣が崩れ、失点し、追いつめられた。四死球は10個。この点に関しては「ねえ…。何とか、ねえ…。頑張ってほしいけど」と強調した。
6点差とした7回、マウンドには野上を送った。だが、死球、中前安打、四球などで1死満塁。続く山田に押し出し四球を与えた。バレンティンへの4球目には暴投で2失点目。楽勝ムードは一転した。
2死二、三塁で池田を投入。これまた、誤算だった。先頭の代打・畠山を四球。続く川端にも初球、ボールで入った。ここで、一塁手の阿部がマウンドに歩み寄った。投げ急ぐ左腕の間を取りに行くためだった。
「隅っこを狙わなくていいから、思い切り投げて気持ち良く打たれてこい!」
慎之助なりの“愛のムチ”も効かず、死球で押し出しに。1安打ながら2人で5四死球を与え3点を失ったこの回、守備陣はなすすべなく、ただ途方にくれていた。
野上も池田も、現状では勝ちパターンの中にいる。8回の沢村、9回のアダメスにつなげる役割だが、この日を見る限りでは厳しい。今、マシソンとカミネロ、上原が2軍調整中。元々の方程式で残っているのは沢村だけだ。14日の同カード初戦では、1点リードの9回に新守護神アダメスが逆転サヨナラを食らったばかりで、苦しい台所事情は続いている。兆しを模索する斎藤投手総合コーチだが、“独り相撲”は予期せぬ事態だった。
7回の3失点は、8回にマルティネスの2号2ランが補ってくれた。9回にはマギーに一発。投打の歯車がかみ合っているうちに、リリーバーを整備しないといけない。(水井 基博)