【巨人】坂本勇、24日阪神戦で1軍復帰へ キャプテン頼む

スポーツ報知
イースタン戦の前に東京ドームで特打を行う坂本勇(カメラ・竜田 卓)

 今季8度目の完封負けを喫した巨人に、リーダー復活の見通しが立った。チームはヤクルト・原にプロ初完封を許し、散発4安打で完敗。先発の山口俊も初回、雄平にワンバウンドする球を2点適時打されると、4回6失点で7敗目となった。しかし、左脇腹を痛めて2軍調整中の坂本勇がこの日、イースタン試合前の東京Dでフリー打撃に参加し、3発のサク越えを放つ回復ぶりを披露。順調なら21日のイースタンで実戦復帰し、24日の阪神戦(東京D)で1軍復帰する可能性が浮上した。

 熱戦を演じた過去2試合とは雰囲気も変わり、ただ、淡々と敗れた。原樹理に4安打完封負け。わずか2時間36分で片づけられた。由伸監督は報道陣に囲まれながらクラブハウスへと向かった。敗因を何点か挙げられても、「うん、そうだねえ…」を絞り出した。

 球威に押され、変化球のコントロールも良かった。前日、アクシデントで途中交代した岡本がマルチ安打でけん引。4番として「良かったけど、勝たないと意味がない」と責任を背負うように悔やんだ。2三振のマギーは「いろいろな球種を交ぜていいところに投げていた」。3戦連続マルチ安打中の重信も3三振で無安打に封じられ、「ストレートが低めに来ていて強かった」と脱帽。ヤクルトの攻撃ばかりが目に付いた。ああ、勇人がいれば…と切望してしまうほどの淡泊さだった。

 もう少しの辛抱である。その、勇人。この日、東京Dで行われたイースタン・楽天戦前の全体練習に加わった。フリー打撃では53スイングで連発を含む3本のサク越えを披露。痛めた左脇腹の影響を感じさせなかった。順調なら、21日の同リーグ、DeNA戦(G球場)で実戦復帰する予定。3連戦で徐々に出場機会を増やし、問題なければ、24日の阪神戦(東京D)での1軍復帰が見込まれている。

 初めて故障した箇所でもあり、慎重に判断することにはなるが、「打撃の方はいい感じで振れていたし、状態は上がってます」とは坂本勇。その上で「まだ動きの中で(患部の違和感を)感じたりするからその辺はどうかな」と微調整の段階に入っていることを明かした。由伸監督は「帰ってきたら1番で使うつもり」と明言しており、攻守で先導してもらう考えでいる。

 今季8度目の完封負けで3位に転落。首位・広島とは11・5ゲームも離されており、現実的には逆転Vは絶望的。最低でもクライマックスシリーズ(CS)出場は死守したいところだ。最下位・中日とは4・5差。勇人が入って、このダンゴ状態から抜け出すためにも、もう少し辛抱強く戦っていく必要がある。(水井 基博)

 ◆坂本勇の故障経過

 ▽7月16日 阪神戦(甲子園)で左脇腹を痛める。

 ▽同17日 早出練習でスイングをチェックするも数球で断念。15年4月29日に左ふくらはぎの張りで離脱して以来3年ぶりに、けがでの出場選手登録抹消となった。

 ▽同18日 G球場でリハビリ開始。

 ▽同24日 G球場の屋外でジョギングを再開。

 ▽8月7日 故障後初めてスタンドに乗せたボールを打つ「置きティー」を行い、キャッチボールも再開。

 ▽同14日 マシン打撃再開。カーブマシンで37スイング。

 ▽同15日 屋外フリーを再開し、75スイング。

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