【巨人】岡本、勇人さんのおかげ弾「チームの雰囲気も締まり方も違う」
スポーツ報知

◆巨人6―0阪神(25日・東京ドーム)
力と気迫のこもったスイングだった。岡本のバットにはじかれた低いライナーは、ギリギリで左中間フェンスを越えた。「抜けたとは思いましたが、入るとは思いませんでした。最近、初回のチャンスで打てていなかった。いい形で、チャンスで回してもらったのでよかったです」。0―0の初回。先頭の坂本勇が復帰初打席でいきなり右前へ運んでチャンスメイクすると、これに4番が応えた。2死二塁から小野の146キロを捉え、6試合ぶりの24号2ランで先制した。
7月中旬の後半戦開始直後に、坂本勇が左脇腹肉離れを発症して戦線離脱した。「どんな時でも、先頭に立ってみんなを引っ張ってくれるのが坂本さん。穴は大きいけれど、僕がしっかり引っ張っていくつもりでやらないといけない」。背番号6がそうしたように、岡本も内野を守る際には頻繁にマウンドに足を運んでひと呼吸入れるなど、打撃以外でもチームの先頭に立とうと奮闘してきた。とはいえ、今年レギュラーに定着したばかりのプロ4年目。頼れる主将が帰ってきたことで重圧から解き放たれ、負担は少なからず軽減したはずだ。
先制2ランに続き、4点差の5回1死三塁では左前適時打でリードを広げた。2打数2安打2四球で3打点。「勇人さんがいるだけで、チームの雰囲気も締まり方も違う。自分は長打や打点を求められていると思うので、ちゃんと打てるようにやっていきたいです」。キャプテン不在の試練の1か月を乗り越え、岡本もチームも、たくましく鍛えられたはず。ヤマ場のシーズン終盤で、それを証明する。(尾形 圭亮)