【巨人】岡本、2戦連発の25号 残り25試合どこまで伸ばすか

◆巨人8―9阪神(26日・東京ドーム)
逆方向にもかかわらず、打球は右翼席中段まで飛んでいった。淡々とした表情でダイヤモンドを1周した岡本からは、4番の風格が漂った。マギーの適時二塁打で同点に追いつき、なおも無死二塁。カウント2―2から飯田の外角直球を捉え、一時勝ち越しとなる25号2ランだ。2戦連発に「追い込まれていたので最低でも進塁を意識していました。ボールに逆らわずに打つことができて良かったです」とうなずいた。
序盤、打線の流れを作ったのも若き大砲だった。初回。先頭の坂本勇がフェンス上部に直撃する二塁打でチャンスメイクすると、1死一、二塁から左前適時打で2戦連続で初回に打点をマーク。「(好機で安打が)出ているのはいいこと。継続してやっていきたい」。2戦連続3打点で78打点とし、目標にしてきた80打点まであと2に迫った。4回の四球まで3試合、9打席連続で出塁をマークするなど、好調をキープする。
背番号と同じ25号。また一歩、スーパースターへの階段を上った。22歳以下のシーズンでの25発以上は巨人では長嶋、王、松井、坂本勇がいるが、近年ではヤクルト・山田哲、広島・鈴木も高卒4年目で29本塁打をマークし、ブレイクした。第89代4番はどんな時も「まだまだです」と謙遜するが、10年に高卒4年目で31発を放った勇人は「和真は本当に技術が高い選手。もっとすごい選手になっていきますよ」と話すなど、今季の活躍でその力は誰もが認めるまでとなった。
チームは逆転負けしたが、打線は左脇腹肉離れから復帰した坂本勇が2戦目で初の適時打や、マギーの18号ソロを含む2打点など先発野手全員安打の13安打で8得点を奪った。試合後、「負けているので意味はないですけど、これを続けていけたら」と岡本。残り25試合も打線の中心選手として、勝負強さを見せてくれるはずだ。(後藤 亮太)