【巨人】ゲレーロ、昇格即アーチ「結果が出て良かった」
スポーツ報知

◆巨人8―9阪神(26日・東京ドーム)
戦うべき場所へ戻ってこられた喜びを、白球にぶつけた。ゲレーロは打席を2歩踏み出して、走るのをやめた。5回無死。望月の内角高め、150キロ直球を完璧に捉えた。左翼席中段へ飛び込む11号ソロ。「久々の場所で格別な思いです。(昇格した)その日に結果が出て良かった」。6月6日の楽天戦(東京D)以来となるアーチ。日焼けした顔に笑みが広がった。
6月15日に下半身の不安や不振で登録抹消となってから、約2か月ぶりの1軍復帰。「6番・左翼」で即先発し、結果を出した。試合前には一塁側ベンチの“席割り”を思い出すように眺めて「こっちからヨウ、僕、カメイ、マギー、アベだね。思い出すのに時間がかかったよ」と荷物をセット。東京Dは今月15、16日のイースタン・楽天戦以来だったが、大観衆の前はやはり別物。最初の2打席は力が入ったが「力まずに振り抜こうと思っていた。いい角度で上がってくれた」と余分な肩の力を抜いた3打席目に、放物線を描いた。
チームは8回に5点差を逆転され、勝利に結びつく一発にはならず。「野球はこういうこともある。もう終わったことは切り替えてやっていきたい」。酸いも甘いも、過去にはとらわれない。“失った時間”を取り戻すため、無心でバットを振る。(西村 茂展)