【巨人】岡本の対応能力光った27号…吉村打撃総合コーチも絶賛 体勢を「崩されない」

スポーツ報知
3回1死、中越えに27号ソロを放つ岡本(捕手・松井雅)

◆中日5―5巨人=延長12回規定により引き分け=(1日・ナゴヤドーム)

 長い滞空時間を経て、打球はバックスクリーン左へと吸い込まれた。悠然とダイヤモンドを一周した岡本は、ベンチへ戻った時に少しだけ頬を緩めた。1点リードの3回1死。藤嶋から27号ソロを放った。「ストレートに合わせたタイミングの中で、体勢を崩されずにしっかりとスイングができました。(飛距離は)変化球だったし、前で捉えられたおかげです」。4戦ぶりの一発で追加点をもたらした。

 対応能力も光った。初回2死二塁では高めの直球、外角スライダー、低めのスプリットのコンビネーションで見逃し三振に倒れた。3回の打席でも高めの直球とスプリットでフルカウントとなったが、最後はこの打席で4球目のスプリットを仕留めた。試合後には「良かったなと思います。変化球もケアしながら、しっかり対応できた」と納得の表情。吉村打撃総合コーチも「高めと低めの球のコンビネーションで攻められる中で崩されないからね。お手本になるような打撃だった」と絶賛した。

 さらに5回には先頭で、9回には1死一、二塁でいずれも四球で出塁。延長11回には1死一塁から中前打を放つなど、打線の中で格別の存在感を示した。これで9連続試合安打。ここ7戦中6戦で打点をマークし、今季85打点とした。

 覚醒を遂げた大砲の確かな成長を、助っ人大砲も認めている。岡本の前を打つマギーは「いろいろなコースをまんべんなく打てているのが、一番成長した部分」と証言。対応能力が高いからこそ、巨人の4番として堂々の成績を残せていると手放しでたたえた。

 8月は月間打率3割4分、8本塁打、28打点に加え、得点圏打率も5割と圧倒的な成績を残したが、9月に入っても、その勢いは止まることはなさそうだ。(後藤 亮太)

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