【巨人】山口俊、新守護神転向「必要としてくれるポジションで結果を出すだけ」

スポーツ報知
古巣・DeNA戦から新守護神として臨む山口俊

 巨人の山口俊投手(31)が3日、守護神としてチームに安心感をもたらすことを誓った。

 先発から抑えの転向が決まり「必要とされるところで結果を出すことが一番。結果を出すだけです」。4日のDeNA戦(金沢)から昇格予定。

 チームの期待を背に、山口俊は金沢へ移動した。開幕から先発ローテを守ってきたが、チーム事情で抑えに転向が決まった。「開幕からローテで投げていて、1年間先発できればという個人的な気持ちもあった。でもチームが自分を必要としてくれているポジションをもらったので。結果を出すだけです」と鬼気迫る表情で決意を示した。

 チームはマシソン、カミネロが治療のため渡米し今季は絶望。絶対的な守護神がいない中、DeNA時代の09年から抑えを務め、通算111セーブを挙げている右腕に白羽の矢が立った。

 今季は先発の柱としてフル回転。8勝8敗、防御率3・87。7月27日の中日戦(東京D)でノーヒットノーランを達成したが、4試合白星から離れ、2軍調整となった。2軍ではリリーフとして2試合に登板し計2回1失点。「難しい部分はもちろんある」と言いつつも「結果を出すことが全てなので」と、日々のキャッチボールから感覚をつかむ工夫を行っている。

 由伸監督は配置転換について「本人は当然先発というところにこだわりがあったでしょうけど、経験もあるし、こちらはなんとか頼りたいなと。頼む、と言いました」と期待。実際、指揮官も現役時代に“守護神”と対戦済み。右腕が抑えを担った09年~13年に限定すると、12度対戦し9打数1安打、5三振3四死球。威力ある直球と落差の大きいフォークに苦戦した。力は十二分に知っている。

 カミネロ、マシソンの離脱後は沢村、アダメスが抑えの役割を果たしたが、決して万全ではなかった。それでも、今後も彼らの力が必要なことに変わりはない。由伸監督は「今まで頑張ってくれていたメンバーを、一人ずつ前に持っていく。先発を早く代える理由がなければ、代えない」と山口俊につなぐまでは、上原を含めた3人を中心に、対左打者には池田投入を示唆した。

 先発陣は18完投。菅野の7に1つ及ばないが、山口も6完投でチームを引っ張った。リリーフ、先発を経験したからこそ、1イニングの大切さや、先発とリリーフの関係性を分かっている。「まずは先発陣に頼りにしてもらうようにしたいです」。CS出場に向け、シーズンは佳境に入った。試合終盤のドタバタとはもう、おさらばだ。(玉寄 穂波)

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