【巨人】畠、11日リリーフで1軍…待望の男、1年ぶり公式戦で150キロ超え14球

スポーツ報知
イースタンの西武戦に7回から登板、力投する畠(カメラ・酒井 悠一)

◆イースタン・リーグ 巨人7x―6西武(7日・ジャイアンツ球場)

 巨人の畠世周投手(24)が7日、約1年ぶりの公式戦登板を果たした。2軍のイースタン・西武戦(G球場)で同点の7回から登板。1回2安打1失点も、最速153キロで2奪三振。直球は全17球中14球で150キロ以上を計測した。今後の状況次第になるが、早ければ1軍の7連戦初戦・11日のヤクルト戦(東京D)にもリリーフとして昇格する案が浮上。腰痛から復活した“弾丸ストレート”に大きな期待がかかる。

 初球からエンジン全開だった。同点の7回、畠は先頭の左打者・水口に153キロを連発し、2球で追い込んだ。最後はスライダーをうまく中前に運ばれるも、続く右打者・山田は外角151キロ直球で空振り三振。走者を背負ってセットポジション、クイック投法でも球威は落ちず、リリーフの適性を猛アピールした。

 「いきなり飛ばせるように、と思ってやったのですが、変に力んで球が上ずってしまいました。新たなポジションは緊張しますし、一発目から(全力で)いく中継ぎは難しいなと。緊迫した場面で投げることができて、勉強になりました」

 3軍戦4登板を経てこの日が今年の公式戦初登板。昨年は10月1日、危険球退場翌日の阪神戦(東京D)に「第2先発」として1度だけ1軍で中継ぎの経験があるが、真のリリーフとして臨むのは自身初めて。躍動感があり、弾丸ライナーのような直球は全17球中、14球で150キロ以上を計測した。1回28球で2安打1四球、2奪三振1失点。途中、制球を乱した点を反省したが、冷静に自己分析して次への課題とした。

 「球速が上がるということは、腕の振りや体の使い方が変わっているということだと思います。自分のイメージと(実際の動きの)差があってコントロールがバラバラになってしまう部分がある。そこのすりあわせをしっかりしたいです」

 2年目の今季は2月のキャンプ中に腰痛で離脱。8月の実戦復帰まで、長期間のリハビリ生活を送った。その間の地道なトレーニングもありパワーアップ。今月2日の3軍戦では自己最速を1キロ更新する156キロをマークした。畠の起用法を慎重に検討してきた1軍首脳陣は強い球に期待し、リリーフ起用する方針。今後の状況次第だが、早ければ1軍の7連戦初戦となる11日のヤクルト戦にも今季初昇格する案がある。

 「ここまで何も活躍できていないので、チャンスがあれば何とかしたい、と誰もが思うと思います」

 チームはマシソン、カミネロが故障で離脱。ブルペンを厚くするため、山口俊が先発から抑えに配置転換となった。畠が加われば、150キロ超えの快速球リリーフ陣を形成できる。勝ち試合の終盤の継投にも幅ができそうだ。CS出場、その先の短期決戦に向け、リリーフ・畠が新風を送り込む。(片岡 優帆)

 ◆今季の畠

 ▽2月4日 宮崎1軍キャンプ初日から4日連続ブルペン入り。

 ▽同12日 紅白戦に先発して2回4安打3失点。

 ▽同15日 腰痛のため3軍キャンプ合流。リハビリ開始。

 ▽4月24日 G球場でブルペン投球再開。軽めに40球。

 ▽8月8日 G球場で離脱後初のシート打撃登板。打者5人に27球。最速148キロ。

 ▽同11日 3軍・東農大北海道戦(釧路)で実戦復帰。2回36球1安打3奪三振無失点。

 ▽同19日 日本ウェルネススポーツ大との試合(G球場)で先発。4回54球2安打7奪三振1失点。

 ▽同26日 BC・石川戦(金沢市民)で先発。6回89球2安打5奪三振1失点。

 ▽9月2日 四国IL・徳島戦(徳島)で5回55球1安打7奪三振無失点。6つが空振り三振。最速156キロをマーク。

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