【巨人】岡本、思い出の甲子園で30号!阿部が、坂本が絶賛の4番に成長

◆阪神2―7巨人(8日・甲子園)
巨人・岡本が5回、2年目右腕の小野から、甲子園のバックスクリーン右へ4戦連発となる豪快な2ランをたたき込み、シーズン30本塁打に到達した。過去に巨人で22歳シーズンまでに30発を打った選手は王、松井、坂本勇のみ。この回、坂本勇もゲレーロも2ランを放ち、7回にはマギーがソロ。チーム15年ぶりの甲子園4発だ。投げては菅野が7回1失点で12勝目。投打がかみ合って60勝に到達した。岡本さん、残りシーズンもド派手なアーチをお願いします。
鋭く、力強く振り抜いた打球は、高々と舞い上がり中堅右のスタンドへ消えた。4番打者にふさわしい豪快な一発で、ついに岡本が30号の大台に乗せた。スタンドがどよめく中、いつも通り表情を変えることなく生還。全員が笑顔で出迎えるベンチへ戻ると、ようやくあどけない笑みを浮かべた。
「(30号は)自分としてはうれしいこと。来た球をしっかりと打とうと思っていた。(左翼から右翼への)風もあったので、風のおかげです」
球団史に残る一発は5回だ。坂本勇の2ランで逆転し、なおも2死二塁。1ボールから小野の144キロ外角直球を仕留め、4試合連続本塁打で決めた。22歳以下のシーズンでの30本塁打は巨人では王、松井、坂本勇に次いで4人目。チームでは13年に32本塁打を放った阿部以来、5年ぶりの30号到達だ。由伸監督も「開幕当初はここまでとは思わなかった。ここまできたら1本でも多く打ってほしいし、30本を超えたのはすごいこと」と、賛辞を惜しまなかった。
今では誰もが認めるスラッガーとなった。通算396本塁打をマークしている阿部は、この遠征中に岡本に直接、こう伝えたという。
「(岡本)和真のいいところはホームランの後にしっかりと四球を選べるところ。若い選手だとがっついてしまうので、なかなかできないこと」
言葉通り、8月以降は31試合で22四球。1日の中日戦(ナゴヤD)では2打席目で本塁打を放った後、3、5打席目で四球。冷静にボールを見極め、好球必打のスタイルを保つ姿に、阿部は「俺ができるようになったのは(入団4年目の04年に)初めて30本を打った(33本塁打)シーズンくらいから」。自身の過去と照らし合わせた上で絶賛した。
岡本と同じく高卒4年目に31本塁打した勇人も同調する。試合後のヒーローインタビューで「僕なんかより全然ホームランバッターというすごい才能を持っている。本当に頼もしいし、何とか和真にいい形で回せればと思って1番を打たせてもらってます」。チームで唯一全試合にスタメン出場し打率3割1分6厘、30本塁打、93打点。そして後半戦は14発中10発が走者がいる場面でのアーチだ。堂々と結果を残す姿に、誰もが一目を置いている。
5回は勇人、岡本、ゲレーロがそれぞれ2ランを放ち、7回はマギーがソロ。甲子園での1試合4発は、03年6月13日以来だった。2ゲーム差の4位・阪神より、残り試合が10試合も少ないため、できるだけ引き離しておきたい。「下には勝っておかないといけないので、明日も勝てるように」。揺らぐことのない4番に成長した背番号25が、最終盤の戦いでも頼りになる。(後藤 亮太)
◆岡本と甲子園 智弁学園の3番として14年センバツ1回戦の三重戦では1試合2本塁打を含む3安打デビュー。甲子園初打席となった初回にはバックスクリーン弾。6回に左翼席にソロを放った。2回戦の佐野日大戦では田嶋大樹(現オリックス)の前に4打数1安打。9回から救援登板したが、延長10回にサヨナラ打を浴びた。甲子園で通算打率5割(12打数6安打)。
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