【巨人】坂本勇、CS&2度目首位打者へ追い込む

スポーツ報知
復帰後、打撃好調の坂本勇は2度目の首位打者取りを目指す

 巨人の坂本勇人内野手(29)が10日、シーズン終盤のラストスパートを宣言した。現在、打率は3割4分1厘でリーグ2位。トップの中日・ビシエドは同3割5分3厘と独走しているが、残り17試合でまだ逆転可能な範囲で、リードオフマンは「まずは出塁することが大事」と燃えている。2度目の首位打者獲得となれば、巨人の右打者では長嶋茂雄以来。遊撃手としては史上初となる。背番号6のバットが快音を響かせば、混戦のCS争いを制すことにもつながる。

 チームの勝敗を左右するリードオフマンとして、やるべきことははっきりしている。坂本勇は、真っすぐ前を見つめた。「まずは出塁することが一番大事ですね。四球を選んだり、状況に応じてですけど、長打も狙いにいったり、強いスイングをすることもやらないといけない」。1本でも多く安打を放ち、1つでも多く四球をもぎ取って後続につなげば、得点のチャンスは当然広がる。打線に勢いをつけられるかどうかは、確かに背番号6のバットにかかっている。

 1打席でも多く出塁すれば、その先には首位打者もまだ見えている。現在、打率3割4分1厘でリーグ2位につけている。「ビシエドが覚醒しすぎですよ」と苦笑いするように、中日の主砲が8月後半から一気にペースアップして同3割5分3厘まで押し上げているが、とらえきれない差ではない。ビシエドがこのままの数字をキープしたとしても、残り17試合で68打数29安打の数字を残せば逆転は可能だ。

 今の坂本勇にとっては、決して厳しいペースではない。左脇腹の肉離れから復帰し、ここまで全10試合で安打をマーク。猛打賞を3度マークするなど、10戦46打数20安打(打率4割3分5厘)と、ビシエド逆転のシナリオをさらに上回る好調ぶりを見せている。12年にはシーズン最終戦で3安打して最多安打のタイトルを獲得したように、ここぞの勝負強さと集中力もピカイチ。坂本勇は16年に打率3割4分4厘でタイトルを獲得しているが、2度目の首位打者となれば、巨人の右打者では長嶋茂雄(通算6度獲得)以来。守備の負担も大きい遊撃手としては、史上初めてとなる。

 11日のヤクルト戦(東京D)から7連戦が始まる。4位・阪神とは2ゲーム差あるが、巨人の方が10試合多く消化していることを考えれば、取りこぼしはひとつでも少なくしておきたい。「大事な戦いになるので頑張ります」。戦列復帰後は10試合のうち9試合で、初回先頭で安打を放っている。CS争いを制するためにも、背番号6の猛烈なラストスパートが必要だ。(尾形 圭亮)

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