【巨人】田中俊「まさか」210打席目プロ1号 96年仁志&清水以来22年ぶり新人2人が一発

スポーツ報知
4回2死、田中俊が小川(手前)から左中間へソロ本塁打を放つ(カメラ・生澤 英里香)

◆巨人1―4ヤクルト(11日・東京ドーム)

 高く上がった田中俊の打球は、ゆっくり落ちてきた。徐々に歓声が大きくなる。「3ボール1ストライクだったので、思い切って打ちにいきました。しっかり捉えられましたが、まさか入るとは思いませんでした」。4回2死、小川の高め144キロを、左翼席最前列へ押し込んだ。210打席目で待望のプロ初アーチ。ベンチ前でルーキーを迎えた由伸監督やナインも、目を丸くして祝福した。ドラフト3位の大城が既に3本のアーチをかけており、巨人の新人2選手が本塁打を記録したのは96年の仁志、清水以来、22年ぶりだ。

 東海大時代は、名門チームの主将として先頭に立っていた。同学年で、現在も同僚の中川は「声で引っ張るタイプではなかったけれど、全部しっかりちゃんとやっていたから、みんな何も言えなかった」と当時を振り返る。トレーニングや食事管理など、グラウンド外でも常にストイックだったという。

 1年目の今季は打順の上位、下位だけでなく代打、代走など試合によって様々な役割を任されるが、黙々と準備し、起用に応えてきた。小川から2安打し、8回の二塁守備では、山田哲が放った一、二塁間へのゴロをダイビングキャッチ。攻守で輝きを放った。「あっちの方向(左翼)にホームランを打ったことがなかったので」と、手元に戻ってきた記念球をバッグに忍ばせて球場を後にした。

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