【巨人】力負け3連敗で15日にもV消滅…2位どころか最下位まで2・5差

スポーツ報知
5回2死、34号ソロを放った筒香(手前)を見つめる高橋監督(左から2人目)ら巨人ベンチ(カメラ・生澤 英里香)

◆DeNA4―2巨人(14日・横浜)

 巨人がミスを重ね、筒香に今季12本塁打目を浴びるなど力負けし、1分けを挟んで3連敗となった。先発・内海は5回、筒香とソトに連弾を食らうなど、5回4失点と粘れずに5敗目。打線も4点を追う7回、大城の4号ソロをきっかけに反攻を試みたが、及ばなかった。今季の対DeNA戦の負け越しも決定し、2位・ヤクルトとのゲーム差は4に広がった。15日にも優勝の可能性が完全消滅する。

 降りしきる雨の中でも膨らんだ夢は、あっけなくしぼんだ。8回、2点差に迫り、なお2死一、二塁。一発出れば逆転という場面で、ゲレーロが打ち上げた打球は、二塁手・柴田のグラブに収まった。1分けを挟んで3連敗。借金は今季ワーストタイの6となった。由伸監督は「早く、先に点を取らないとね。なかなか流れというか、自分たちのペースで試合ができない」と、苦い表情を浮かべた。

 徹底したいことができなければ当然、水は漏れる。その点では、内海の不用意なミスが試合を分けた。2回2死一塁。投手の井納に右前安打でつながれると、伊藤に中前適時打を浴びて先制点を献上した。井納の当たりは窮屈そうな打撃で右前にポテンと落ちたとはいえ、やはり投手に打たれては相手もかさにかかってくる。「やってはいけない失投でした」と、ベテラン左腕も肩を落とした。

 自ら流れを手放すと、やはり“不運”も重なるもの。4回1死二、三塁。井納の二ゴロで本塁を突いた三塁走者・桑原をアウトにしたが、ラミレス監督がリクエスト。その結果、コリジョンルールによって判定が覆り、生還が認められた。山本からのワンバウンドの送球を処理した大城は、右手にボールを握ったままミットでタッチしにいかざるを得ないほど急を要するプレーだったが、結局、走路妨害と判断された。「故意にブロックしにいった訳じゃないんですけど…。流れの中でああいう形になってしまった」と大城。指揮官は「両方投手がらみの点になって、そこは少しね。1つはコリジョンというところもあったかもしれないけど、最初の1点というのは防げた点かなと思う」と、ベテラン左腕に厳しく指摘した。

 5回にも筒香の34号、ソトの31号とソロ連弾を許し、万事休す。特に筒香に浴びた一発は今季12被弾目。日本の主砲とはいえ、あまりに気前が良すぎる。投手に打たれ、主軸を乗せる。投手の“タブー”を二重に犯せば、結果は明白だ。

 いよいよ崖っ縁に追い詰められた。この日の結果、首位・広島とは15ゲーム差に開き“逆マジック”は1に。15日のDeNA戦で巨人が勝ち、広島が中日戦に負ける以外の結果となればその瞬間、4年連続のV逸が決定する。こうなれば、相手を気にすることではなく、自分たちができることに集中するのみ。当たり前のことを徹底して、出た結果を受け止めて、前を向いていく。(西村 茂展)

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