【巨人】脇谷、今季限りで引退 由伸監督に感謝

スポーツ報知
巨人、西武で活躍した脇谷。今季限りでの引退を決めた

 巨人の脇谷亮太内野手(36)が、今季限りで現役引退する意向を固めたことが18日、分かった。近日中にも正式発表し、会見する見込み。「8月に1軍に呼ばれなかった時に、『そろそろなのかな』と思っていました。若い選手たちを、純粋に応援している自分がいました」と明かした。

 天国も地獄も味わい、濃密な13年間だった。「(思い出は)たくさんありすぎて、一つに絞れません」。プロ2年目、07年9月26日の中日戦(東京D)では決勝2ランをたたき込み、5年ぶりのリーグ優勝をグッと引き寄せた。09年までのリーグ3連覇を支えた一方、11年オフには右肘じん帯再建手術を受け、育成選手として背番号「023」で再出発。13年開幕戦の広島戦(東京D)では逆転の決勝打を放ち、見事に復活した。FAの人的補償により、14年からは西武で2年間プレー。内外野を守ったほか、強力打線の中で3番を任されたこともあった。

 そして15年オフ。師匠と慕う高橋由伸新監督が就任すると、FAで巨人に復帰した。16年は1軍と2軍を行き来する日々だったが、8月23日の広島戦(東京D)で延長10回にサヨナラ弾。ベンチで誰かに背後から思い切り頭を殴られた。それは満面の笑みを浮かべた由伸監督だった。「僕がプロに入って、『プロ野球とは何か』ということを一から教えてもらった。言葉で言い表せないくらい感謝しています」。ひたむきに野球と向き合う姿は先輩から愛され、後輩からは慕われた。歴史と伝統を背負う重みを知り、伝えてきた脇谷。ユニホームを脱ぐ最後の最後まで、その流儀を貫く。

 ◆脇谷 亮太(わきや・りょうた)1981年11月4日、大分市生まれ。36歳。柳ケ浦高から日本文理大、NTT西日本を経て2005年大学生・社会人ドラフト5巡目で巨人入団。11年オフに右肘じん帯再建手術を受け、12年は育成選手として契約。13年支配下選手に復帰。14年には片岡のFA人的補償で西武移籍。177センチ、77キロ。右投左打。

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