【巨人】2軍がV4 川相監督称えた「選手が成長したおかげ」

スポーツ報知
延長11回を引き分け、イースタン優勝を決めた川相2軍監督はナインから胴上げされる(カメラ・酒井 悠一)

◆イースタン・リーグ DeNA3―3巨人=延長11回規定により引き分け=(18日・平塚)

 巨人2軍はDeNA戦(平塚)で延長11回、規定により3―3で引き分け、4年連続27度目のイースタン優勝を決めた。1点ビハインドの9回に3点を奪い逆転するなど、今季から指揮を執った川相昌弘2軍監督(53)が徹底して取り組んだ「チーム打撃」が光った。10月6日にウエスタン覇者とファーム日本選手権(サンマリン宮崎)で対戦する。

 3時間を超える戦いの末、川相2軍監督が宙を舞った。現役時代の背番号にちなみ6回。「選手が1年間で成長したおかげでチームとしての勝利を重ね、優勝することができたと思います」とナインをねぎらった。スタンドに集まったG党からは、拍手と歓声が送られた。

 まさに勝利への執念だった。1点ビハインドの9回。先頭の石川が四球で出塁。北村が初球で犠打を決めると流れが変わった。1死満塁から、増田の浅い右飛で三塁走者の石川が守備をすり抜ける走塁で同点。さらに松原、辻の適時打で逆転に成功した。その裏に追いつかれ延長となったが、負けない野球を貫いた。

 春先から、川相監督は「チーム打撃」を徹底した。大振りする打者が多い中、プロ野球記録の533犠打を積み上げた指揮官はチーム犠打数134と両リーグトップへ引き上げた。「つないで勝つ」という取り組みは、盗塁やエンドランにも及ぶ。打つ以外の仕事が点を取り、勝ちにつながることをあらためて教え込んだ。

 犠打トップの北村はルーキー。本塁打王、打点トップは5年目の和田。打率、安打数トップは、今春は育成だった松原。10勝の高田も昨季は主に3軍だった。「春先は新人、育成から上がってきたメンバーが多く、どうなるかなと思ったことがあった。徐々に練習を積み重ねて力を発揮するようになった」とたたえた。

 視線はもうファーム日本一だ。昨年は広島に敗れた。「そこを取って初めてチームの結果としてよくやったとなる。まだ満足してない。しちゃいけない」と指揮官。弟たちが、徹底的に勝ちを奪い取る。(玉寄 穂波)

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