【巨人】脇谷が引退会見 晴れやかに「いい野球人生でした」

スポーツ報知
亀井から花束を贈られて笑顔を見せる脇谷(左)(カメラ・矢口 亨)

 巨人の脇谷亮太内野手(36)が19日、東京ドーム内で会見し、現役引退を正式に発表した。

 冒頭、自らの口で「私、脇谷亮太は今シーズンをもって現役を引退すること決めたことを報告いたします」と表明した。

 大分・柳ヶ浦高、日本文理大、NTT西日本を経て05年大学・社会人ドラフト5巡目で巨人に入団。リーグ3連覇に貢献し、二塁の定位置をつかんだ2010年に15試合連続得点のセ・リーグ新記録を樹立した。

 11年オフには右肘じん帯再建手術を受け、育成選手として背番号「023」で再契約。13年開幕戦の広島戦(東京D)で決勝打を放ち復活した。FAの人的補償により14年から西武で2年間プレー。15年オフにFAで巨人に復帰し、サヨナラ本塁打を放つなど勝負強い打撃で貢献した。人的補償で他球団に移籍した選手がFAで復帰するのは史上初めてのことだった。

 今季は若手台頭もあって1軍出場なし。ユニホームを脱ぐ決断をした。入団から巨人で着けた背番号は順番に「57」、「23」、「023」、「23」、「2」、「12」。濃密なプロ野球生活を振り返り「やっぱりプロ初スタメン、初打席。東京ドームの西武戦で西口さんだったんですけど、ものすごく緊張している中で、思い切り初球から振っていこうと思ったのになかなか前に飛ばなくて。プロってすげえなと思った。あの打席は忘れることができないです。いいチームメートに恵まれ、楽しくやらせてもらった。みんな素敵でいい人ばかりでした。ケガばかりで大変でしたが、周りの方に支えられ、本当にいい野球人生だったなと思います」と周囲に感謝した。

 野球人生を終えてやりたいことを聞かれ「船の免許を取って無人島にでもいって人がいないところで家族で釣りでもしたい」と笑わせたが、「10月6日に(宮崎で)ファーム日本選手権があります。そこに(故郷の大分から)両親も呼んで最後のユニホーム姿を見せたいと思っています。そこまでは気合入れて、後輩に混じって汗を流したいと思っています」と最後まで涙は見せず、やりきったという晴れやかな表情だった。

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