【巨人】岡本、4番の意地だ96打点!由伸監督「和真がきっちり打ったことで流れがきた」

スポーツ報知
9回1死一、三塁、岡本が同点の左前適時打を放つ(捕手・会沢=カメラ・生澤 英里香)

◆巨人5x―4広島(30日・東京ドーム)

 勝負所で生まれた久しぶりの適時打に、岡本は何度も両手をたたき、拳を力強く握りしめた。1点を追う9回1死一、三塁。広島の守護神・中崎の内角ツーシームを振り抜き、左前に打球を転がした。意地と執念が詰まった同点打に「何とか食らいついていこうと思っていた。いい所に飛んでくれました」とうなずいた。

 この1本で打線の勢いは加速し、最後は長野のサヨナラ打につながった。勝負所での4番のひと振りに、由伸監督は「マギーと岡本と、阿部もそうだけど、今シーズンの軸として頑張ったところに最後はかけた」と振り返り、「あそこで和真がきっちり打ったことで、流れがさらにきたのかなと思う」とたたえた。

 岡本の打点は16日の中日戦(東京D)で押し出し四球を選んだ以来で、適時打となると2日の中日戦(ナゴヤD)を最後に出ていなかった。その間、本塁打はあったが、「得点圏ではいい当たりもあったけどアウトになっていた。どんな形でも何とかかえそうと思っていたのでよかった」。この日も2点リードの3回無死二塁では三塁の頭上を越えそうなライナー性の打球を好捕されるなど、不運な当たりも多かったが、本拠地最終戦の最後の打席で勝負強さを見せた。

 14日のDeNA戦(横浜)で右手親指付近に死球を受けて以降は、左手甲に防具をつけて打席に立つ。内角のボールに対しても恐怖心をなくし、踏み込めるように工夫もこらしている。これで史上最年少での3割30本100打点に一歩近づく、96打点とした。「残り試合も少ないので、チャンスでかえせるようにやっていきます」。また一つ壁を乗り越えた4番が、残り3試合でもチームを勝利に導いてくれるはずだ。(後藤 亮太)

巨人

×