【巨人】4位転落でCS進出崖っぷち、由伸監督 残り2戦「次を勝つ」 

スポーツ報知
ベンチで厳しい表情を見せる高橋監督(左)

◆ヤクルト8―5巨人(1日・神宮)

 巨人はヤクルトに痛恨の1敗を喫し、4位に転落した。先発の吉川光が大引に2打席連続で被弾するなど4回4失点。5回までに7点差をつけられた。打線は7回、阿部が長嶋茂雄を超える入団から18年連続2ケタとなる10号ソロを右翼へ運んで反撃。アーチ攻勢で追い上げたが、序盤の失点が響き小川に3年越しの8連敗となった。ヤクルトにクライマックスシリーズ(CS)進出を決められ、残るイスは1席。あと2戦、いよいよ後がなくなった。

 逆転を信じ、守護神・山口俊が準備を開始した。5点を追う9回。亀井の一発から大城、坂本勇で2点を返すと、ブルペンの右腕も熱を帯びてきた。なおも2死二塁。しかし、マギーの打球は高く舞い上がり、セカンドフライ。終盤の猛追は届かなかった。痛すぎる敗戦だ。だが由伸監督は、懸命に前を向いた。

 「まあ、もう振り返ってもしょうがないので。また次、頑張るしかない。次の試合に向けて」。先発した吉川光や、打線の追い上げ―。何を質問しても答えは一つだった。「次の試合を何とか勝てるようにするだけ」「先のことを考えないといけない。次の試合を勝つこと。それしかない」

 結果論に過ぎないが、打線は上り調子にある。相手は、16年シーズンから3年越し7連敗中のライアンだが、腰痛明けとあり、狙いは“持久戦”。3回まで各打者が粘り57球、6回までに100球近く投げさせた。後半勝負で臨み、実際、7回に阿部が10号ソロを放つなど捉え始めた。代わった8回からは計6安打4点を奪った。しかし、5回までの7失点は重すぎた。村田ヘッドは「5点も取って勝てんのやから、それはバッテリーの責任やわな」と歯がゆさを爆発させた。

 もしも、と仮定しておこう。CSに進出したとすれば、小川とは必ず対戦する。今季は5戦4敗で、DeNAの難敵・東(6戦5敗)と同等の“キラー”ぶりである。大きな壁となるのは間違いない。そんな右腕に対して、攻略の糸口が多少なりとも見えたのは光明か。岡本は「東といい小川さんもいい投手なので、CSで対戦することがあったらしっかり打ちたい」。そのためにも、坂本勇は「負けたら一緒。あと2試合、やるだけ」とナインを代表し、強調した。

 4位に転落した。3位のDeNAとは0・5ゲーム差。相手が4試合も多く残しており、自力での進出は決められない。由伸監督が「振り返ってもしょうがない」と言うのは当然で、4日の広島戦(マツダ)、9日の阪神戦(甲子園)を勝ち抜き、敵の勝敗に運命を託すしかないのが現状である。こっちが勝つことでDeNAにもプレッシャーはかかる。何にせよ、勝つしかない。(水井 基博)

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