【巨人】岡本V打!不調でも4番起用の指揮官に感謝

スポーツ報知
5回2死一、二塁、岡本は先制の中前適時打を放つ(捕手・会沢)

◆広島0―4巨人(4日・マツダスタジアム)

 巨人が由伸監督の辞任発表翌日、広島に快勝し、4位・DeNAとの差を1ゲームに広げた。

 絶対にチャンスをものにする―。岡本は集中力を高めて打席に入った。0―0の5回2死一、二塁。野村の内角寄りの低めのシュートをとらえ中前にはじき返すと、二塁走者の坂本勇が全力ダッシュでホームに生還。4番の一打で先制点をもぎ取り「(それまで)チャンスで凡退したので返せてよかったです」と穏やかな表情を見せた。

 大記録が目の前まで迫ってきた。これで97打点目をマークし、打率3割8厘、31本塁打。22歳シーズンでは史上最年少となる3割、30本、100打点まで残り3打点。打点は「意識していない」というが、一番勝利に直結する。今季はレギュラーの座をつかみ、チームで唯一142試合に出場。他球団からも恐れられる頼もしい4番に成長した。

 前日3日に由伸監督が今季限りでの辞任を発表した。22歳の岡本に4番を託し、辛抱強く起用し続けた。岡本はいわば“由伸チルドレン”。肝が据わっているが、プロ4年目で1軍フル帯同は初。「朝が来るのが早い。得点圏で打てなくて…。プレッシャーもすごい」と本音を漏らす時もあった。7月初めに32打席連続無安打と、打てない苦しみも経験。それでもずっと4番に座った。「ずっと使ってもらっていたので」と、期待を結果で返そうと決めていた。

 CS出場へ残り1試合。甲子園は打率4割、阪神相手には打率4割5厘とシーズン最後の大暴れにもってこいの場所だ。「負けられないので(残り)1勝して待ちたいと思う」。感謝の思いも込めて、最後まで勝利を信じてバットを振り抜くしかない。(玉寄 穂波)

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