【巨人】岡本和真、9日のシーズン最終戦で全試合出場、史上最年少100打点、そしてCS進出決める

巨人の岡本和真内野手(22)が6日、シーズン最終戦となる9日の阪神戦(甲子園)で、チームのクライマックスシリーズ(CS)進出、自身の全試合出場と史上最年少での100打点達成を目指す決意を明かした。打率4割をマークするなど好相性の甲子園で「早い回でタイムリーを打てるように頑張ります」と意欲を示した。この日はDeNAが敗れ、巨人に自力CS進出の可能性が復活。勝てば進出が決まる一戦で、4番がチームを勝利に導く一打を放つ。
秋晴れのG球場で、岡本は黙々とバットを振り込み、ボールを追いかけた。シーズン最終戦となる9日の阪神戦に向けて、この日から3日間の全体練習がスタート。フリー打撃、左翼での外野守備などじっくりと練習を行った後、視線の先に最後の戦いを見据え「あと1試合、勝てるように頑張ります」と意気込んだ。
この日、DeNAが阪神にサヨナラ負けしたため、巨人は9日の試合で勝利すれば、無条件でCS進出が決定する。今季は4年ぶりの優勝を逃すどころか、12年ぶりのシーズン負け越しを喫した。しかし、短期決戦への出場権を手にすることで、下克上での日本一の可能性は残される。岡本も「(CSは)自分は味わったことがないところ。(出場したら)思い切りやりたいですね」と前を向いた。
そのためにも、最終戦でも主砲の働きが求められる。今季はシーズン途中から第89代4番で起用され、ここまで打率3割8厘、31本塁打、97打点。史上最年少での3割30本100打点に向けて、残りは3打点としている。「早い回でタイムリーを打てるように」と、チームをCSへ導く一打を決め、自らも前人未到の領域に足を踏み入れる。
さらに、最終戦に出場を果たせば、球団史を彩るスーパースターと同様のステップを踏むことにもなる。ここまで全142試合にスタメン出場。残り1試合に出場すれば、ドラフト制後、22歳以下のシーズンでは松井秀喜、坂本勇人以来の全試合出場となる。「若いので出られる試合は出たい」と話すなど、初のシーズン完走にも意欲十分だ。
相性のいい舞台が用意されている。阪神戦ではここまでカード別最高打率4割5厘、6本塁打、23打点。さらに甲子園でも、自身の球場別最高打率4割、2本塁打、8打点をマークしている。甲子園で打点を挙げた試合は3勝1敗と、打てば勝利につながる確率も高くなる。自身では「(甲子園で)打っているイメージはないですね」と話すだけに、まだまだ貪欲に1本を狙っていくつもりだ。
感謝の思いもバットに込める。3日に由伸監督が今季限りで辞任することが明らかになった。指揮官には常に期待をかけてもらってきただけに、背番号25も「ここまで出させてもらっているので、1試合でも多くやりたいです」。大きく成長した岡本なら、最終戦ですべてを決めてくれるはずだ。(後藤 亮太)
◆巨人22歳以下シーズンの全試合出場
▼松井秀喜 高卒1年目から57試合に出場すると、2年目の94年には全130試合に出場し、打率2割9分4厘、20本塁打、66打点。3年目も全試合に出場し、4年目で初のシーズンフルイニング出場を果たした。
▼坂本勇人 高卒1年目にデビューを果たすと、2年目の08年に全144試合に出場し、打率2割5分7厘、8本塁打、43打点をマークした。さらに4年目の10年には巨人の遊撃手では2リーグ制後初のシーズンフルイニング出場を達成。