【巨人】由伸監督、短期決戦仕様“早め采配”ピタリ…「一日でも長く監督と」ベンチに一体感

スポーツ報知
7回無死一塁、陽の左中間適時二塁打で一塁走者・長野(左)が生還し、ベンチでガッツポーズする高橋監督(後方左は吉村コーチ、同中は村田コーチ、捕手・中村=カメラ・川口 浩)

◆2018 マイナビ クライマックスシリーズ セ ヤクルト1―4巨人(13日・神宮)

 下克上を信じてやまないG党から、大合唱が起こる。由伸監督は、何度も左手を上げて、応えた。短期決戦仕様の“早め早め采配”がピタリ、ピタリとはまった。そりゃあ、ファンもたまらない快勝劇だ。「まあ、後がない戦いなのでね。また、シーズンと違った部分をね」。いつも通りに謙遜しながらも、手応えは十分に感じたようだ。

 まずは初回1死。四球の田中俊が初球に二盗を決めた。小川は動揺した。その証拠として、3回に出塁した際には計6度もけん制した。走者を気にすることで当然、打者への集中も分散される。8連敗中のライアン対策は功を奏し「俊太の思い切りが出たね。だいぶ揺さぶってくれた」と拍手した。

 1点リードの7回無死一塁では、陽へのエンドランが左中間を抜け、一塁走者の長野が生還。「よく走って、よく打ってくれた」。シーズン中からの課題「次の1点」を動かし、奪った。CSのキーマンに指名した岡本も先制犠飛。田中俊も意外な足攻めで存在感を発揮。由伸監督が目指した「若手とベテランの融合」が結実した勝利だった。

 次の1点を 先発・今村から上原への継投、そして畠から山口俊へ。調子を見定めながらイニング数を変え、流れを一度も渡さなかった。「一日でも長く、由伸監督と―」。ベンチは本当の意味で一体感を増している。今、チームはまた、強くなっている。(水井 基博)

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