【巨人】亀井「菅野さまさまだね」ダメ押し2ランも後輩たたえる

スポーツ報知
4回2死一塁、亀井が右越えに2ラン

◆2018 マイナビ クライマックスシリーズ セ ヤクルト0―4巨人(14日・神宮)

 願いが通じたかのように、甘いボールが目の前にきた。亀井が豪快に振り抜いた打球は、長い滞空時間を経て、右翼席へ消えていった。両手を膝に置いてうなだれるマウンド上の原とは対照的に、巨人ベンチには笑顔が広がった。4回。マギーのソロで2点リードとなり、なおも2死一塁。初球の内角シュートを捉え、2ランを放った。

 「ひっさびさに気持ちよかった。『甘いボールが来ないかなあ』と思って打席に入ったんですが、初球の“そのボール”をひと振りで仕留めることができてよかった」

 今季、相手右腕との対戦成績は6打数3安打で打率5割。初戦はベンチスタートで、代わりにスタメン起用された陽は7回に適時二塁打を放っていたが、この日、由伸監督は背番号9をスタメンで送り出してくれた。期待に応えるように、14年CS最終S第4戦以来の短期決戦での一発で、エース・菅野の無安打無得点投球をバットでアシスト。試合後は「菅野さまさまだね」と、笑顔で後輩をたたえた。

 今季は9年ぶりに規定打席到達&2ケタ本塁打をマークするなど開幕直後から主にスタメンとして起用され、8月上旬まで打率3割前後の数字を残してきた。しかし、疲労のピークにさしかかった8月中旬には33打席連続無安打と苦しみ、結局シーズンは打率2割5分4厘で終えた。9月中旬には「前半あれだけ打ったのに、体力のなさを感じるよね。体が思うように動かないような感じだった」と悩める胸中を話すこともあった。

 それでも、CSで勝負強さは復活。代打で中前適時打を放った初戦に続き、2戦連続打点で第1S突破に貢献した。「シーズン後半に入って全く役に立っていなかったので、少しでも役に立ててうれしいです」。勢いそのままに、絶対王者が待ちかまえる広島に乗り込む。(後藤 亮太)

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