【巨人】田口、6回1安打0封「持っている力出せた」今季2勝も意地

スポーツ報知
6回無失点の力投を見せた田口(カメラ・中島 傑)

◆2018 マツダ クライマックスシリーズ セ 広島4―1巨人(18日・マツダスタジアム)

 完全アウェーでも、ぶれることはなかった。田口は6回2死、67球目で菊池を遊ゴロに仕留めマウンドを後にした。6回1安打無失点6奪三振。自身の故郷、そしてカープファンで真っ赤に染まったマツダスタジアムでの登板に燃えないわけがない。「自分を奮い立たせてくれる球場。自分の持っている力を出せたと思う」と、短期決戦で意地を見せた。

 9月13日のヤクルト戦(東京D)以来の1軍の舞台。今季は2勝8敗、防御率4・80と不本意だった。広島戦は3戦3敗。だが、この日は最速147キロの直球に100キロ台のカーブを駆使。持ち味の制球も低めに集め、打者を翻弄した。

 昨年10月1日の阪神戦(東京D)。先発した田口は4回3失点で黒星を喫した。結果、チームはCS出場が消滅し、11年ぶりBクラスとなる4位が決定した。試合後、菅野から「前を向いていきな」と声をかけられ背中を押された。涙があふれ、再起を誓った。

 シーズンでは期待に応えられなかったが、昨季は逃した大舞台で本来の姿を示した。由伸監督は「今シーズン一番いいんじゃないかというくらい、頑張ってくれたね」と賛辞を送った。だが、左腕は6回での降板に悔しさをにじませる。「(もう1イニングと)押し切って言えるような投手にならないといけない。自分に自信を持っているなら言うことができた。技量もレベルアップしていきたい」とまっすぐ前を向いた。(玉寄 穂波)

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