【巨人】原監督、3次政権“初仕事”で「近未来、近々未来背負える選手が指名できた」

スポーツ報知
指名を終え笑顔の原監督

◆プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD(25日・グランドプリンスホテル新高輪)

 巨人は「外れ外れ1位」で八戸学院大の高橋優貴投手(21)を単独指名した。北東北大学リーグで通算301奪三振のリーグ記録を持つ。原辰徳監督(60)は「左投手ではNO1の評価」と話し、高橋は「新人王を目指して頑張りたい」と宣言した。巨人など4球団が競合した大阪桐蔭高・根尾昂(あきら)内野手(18)は中日が交渉権を獲得。平成最後のドラフト会議は、好素材がそろった高校生野手に人気が集中した。

 晴れやかな表情が、高い満足度を物語った。原監督は、第3次政権の“初仕事”となったドラフト会議を「スカウト陣の総意という中で(予定していた)ほとんどの選手が取れた。これは、本当に90点くらいですね」と総括した。

 4年ぶりに参加したドラフト会議。「13度目くらいだが、いつでも新鮮な感じ。緊張感もありながら、終わったら安堵(あんど)感もある」。1位では、公言していた大阪桐蔭・根尾、さらに立命大・辰己と2度、4球団の競合による抽選に臨み、外した。くじ順は2度とも4人中3番目。箱の中から、右手で上の封筒を迷わず取ったが、ともに、その時点で当たりくじは残っていなかった。「残念だが、私が引いた時にはもう当たりくじがなかったので諦めもつく。あった状態で引けなかったら、今日は寝られないかなというくらいではありましたけども」と、さしもの名将も苦笑いだ。

 最終的に1位で八戸学院大の最速152キロ左腕・高橋を指名。投手として最大級の評価を与えていた“東北の奪三振マシン”の交渉権を確保した。「左投手ではNO1の評価をしてました。我々の中では即戦力という位置づけ」。指名直後に同大学の正村監督に連絡して伝言を託すなど、期待は大きい。

 2位以下は将来性豊かな高校生を5人、指名した。2位の明秀学園日立・増田には「十分に競争できるだけの資質を持った選手」と坂本勇の後継者候補とした。5位の“九州のゴジラ”こと福岡・折尾愛真(おりおあいしん)の松井には「松井(秀喜)を超えてくれれば一番いいよね。まだゴジラよりもちょっと細身だけど、栄養も全て蓄えて」と本家を超えるスラッガーになることを願った。即戦力として期待がかかる大学・社会人卒ルーキーは1位の高橋のみ。「近未来、近々未来(2~3年後)の巨人を背負って立つ選手が指名できた」。そこには指揮官の明確なメッセージも込められた。

 「来年のチームは現有の戦力を鍛えようかね。現有の戦力をパワーアップさせてね」

 岡本、田中俊、大城、吉川尚ら伸び盛りの若き芽にも期待した新指揮官。最高の一歩目を踏み出した。(西村 茂展)

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