【巨人】育成3位の旭川大高・沼田、菅野先輩に弟子入りで侍ジャパンだ

スポーツ報知
青空の下、心境を語る旭川大高・沼田(カメラ・宮崎 亮太)

 プロ野球ドラフト会議から一夜明けた26日、巨人から育成3位指名を受けた旭川大高・沼田翔平投手(18)は、旭川市内の同校で練習を再開した。最速146キロの本格派右腕は、先輩となる巨人・菅野智之投手(29)への“弟子入り”を熱望。全体100巡目からの大ジャンプアップを目指す。

 いつもと同じはずの景色が、違って見えた。この日、いつも通り授業を受けた後、グラウンドに姿を見せた旭川大高・沼田。運命の日から一夜明け「周りから『おめでとう』と言われ、うれしい気持ちが一番。全然実感は沸かないが、気が引き締まる思い」と胸中を明かした。前夜は祝福のメールが100人以上から届き、電話も夜遅くまで鳴りやまず。プロ野球選手になる“すごさ”を、肌で感じた。

 最速146キロ、スライダーが武器の本格派右腕にとって、巨人の絶対的エース・菅野は最高級の手本だ。「すごすぎる。もし聞けるチャンスがあれば、下半身の使い方、150キロを投げる感覚、投げる瞬間の指のかけ方を聞いてみたい」。憧れの右腕を頭に思い浮かべ、瞳を輝かせた。

 菅野が先発した14日のクライマックスシリーズ(CS)対ヤクルト戦を自宅でテレビ観戦。打者への攻め方や異次元の投球術を、自身の姿と重ねながら見入った。本格的に野球を始めたのは中学1年で「まだフォーム改善などしている最中なので、もっと伸びるかもしれないという楽しみな部分がある」と自らについて話す沼田。だからこそ、湧き出る好奇心が、CS初のノーヒットノーランを果たした大エースへと向かっていった。

 175センチ、64キロ。まだまだ細身だが、俳優・福士蒼汰似のイケメン。スター性は十二分に詰まっている。「上位指名された同世代の選手を見返し、侍ジャパンに入れるような投手になりたい」。全体の100番目に名前を呼ばれた男が、その足で成功への階段を駆け上がる。(宮崎 亮太)

 ◆沼田 翔平(ぬまた・しょうへい)2000年6月24日、旭川市生まれ。18歳。旭川神居中1年から本格的に野球を始める。高校では1年春から背番号14でベンチ入り。今夏の甲子園では佐久長聖(長野)との1回戦に先発し、8回4失点(自責0)。175センチ、64キロ。右投右打。家族は両親、兄。

巨人

×