【巨人】菅野、走者得点圏で30%三振…ピンチに強い「最少与四死球三振王」

スポーツ報知
菅野の沢村賞7項目全クリア

 プロ野球で最高の先発完投型投手に贈られる「沢村賞」の選考委員会(堀内恒夫委員長)が29日、都内で開催され、巨人・菅野智之投手(29)が満場一致で選出された。昨オフから公言してきた選考基準7項目を全てクリアし、史上5人目の2年連続受賞。リリーフとの分業制が進む中での10完投8完封に「いい伝統を継承したい」と完投型として決意を新たにし、さらなる進化を目指す覚悟を示した。

 菅野は今季、走者得点圏の投球成績が183打席、161打数30安打、被打率1割8分6厘。30%にあたる56個が三振で、得点圏で奪った三振の数、割合ともにプロ6年目で自身最高だった。昨年は得点圏で17%が三振。ピンチでの奪三振が飛躍的に向上した。今季はトータル200奪三振。四球はリーグ最少37で史上2人目となる、2度目の「最少与四死球・奪三振王」。四球が少なく三振が多い点を菅野は以前、こう分析していた。

 「得点圏の被打率が低いことが一番だと思います。皆さんはギアを上げると言いますが、危機管理能力。四球を出すのはしょうがない。でも次の打者は絶対に歩かせないぞと。誠司(小林)とも話をしています」

 この日の会見でも「そんなに三振を多く取れるタイプではないですが、必要な時に取れる力は必要」と話していた。捕手の小林とも考え方を密に共有し、奪三振の中身も充実しての沢村賞全項目クリアとなった。(巨人担当・片岡 優帆)

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