【侍ジャパン】巨人・岡本和真、日本の4番!稲葉監督「素晴らしい。どこかで4番を」

スポーツ報知
打撃投手を務めた稲葉監督(手前)の球を力強くはじき返す岡本(カメラ・岩下 翔太)

 巨人・岡本和真内野手(22)が6日、「ENEOS侍ジャパンシリーズ2018」の台湾戦(7日・ヤフオクD)と「2018 日米野球」(9~15日・東京Dほか)に向け、侍トップチームに初合流。ヤフオクDで行った全体練習で、打撃投手を務めた稲葉篤紀監督(46)から10本のサク越えを放ち、初日から猛アピールした。今季の急成長を肌で感じた指揮官は、22歳の打撃を絶賛。日米野球期間中に4番起用する構想を明かした。

 岡本のバットに乗せられた打球が左中間席中段で弾むと、稲葉監督はグラブをつけたまま拍手を送った。初選出となった侍ジャパンの練習初日のフリー打撃。背番号8を背負った大砲が打撃投手を務めた指揮官から最後の1球で豪快なアーチを放つと、周囲はどよめきに包まれた。

 岡本「(ボールは)すごく打ちやすかったです。まだまだですが、試合でいいものを出せるように頑張ります」

 謙虚に振り返ったが、強烈なインパクトを残した。フリー打撃で捕手の甲斐とともに最終組に入ると、打撃投手を務めた稲葉監督、金子ヘッドコーチと“対戦”した。まずは金子コーチから4本のサク越えを放つと、次に待ち構えていたのは稲葉監督だった。「さあ来い、岡本!」のかけ声でスタートし、まずは6球目をスタンドに叩き込んだ。

 その後は、低めのボールをすくい上げサク越えを放ち「おおっ、うまい!」と言葉をかけられるなど、ほぼ2球に1球のペースでスタンドに運んだ。最終的には計50スイングでチーム最多の14発を記録。これには目の前ですごさを体感した指揮官も手放しで称賛。そして“予定外”の4番起用を明言した。

 稲葉監督「ボールを捉えるのが上手。遠くに飛ばす角度、ボールへの(バットの)入れ方が上手と感じましたね。あの年齢でなかなかできることではない。素晴らしいと感じましたね。(日米野球期間中に)どこかで4番を、と考えています」

 指揮官は当初、侍ジャパンの4番には実績十分の筒香を基本線に山川、柳田を検討していた。岡本には東京五輪の正三塁手候補として期待しているが、初のトップチーム選出で重圧を与えないよう6番前後を任せる構想だった。筒香が故障で辞退したこともあるが、岡本の急成長を肌で感じたことで変化が生まれた。

 7日の台湾戦では5番打者での侍デビューが予想される。9日からの日米野球第1~3戦は本拠地・東京Dで開催される。22歳での4番デビューが実現すれば、筒香が2015年プレミア12で記録した23歳11か月を抜き、2009年の侍ジャパン発足以降では史上最年少となる。

 練習後、岡本は「試合では迷惑をかけないように頑張ります」とシーズンと同様に控えめな言葉を並べたが、史上最年少で3割30本塁打100打点を達成した実力は誰もが認めるところ。2020年東京五輪の日の丸の4番へ―。侍ジャパンの岡本が力強く一歩を踏み出した。(後藤 亮太)

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