【巨人】捕手の小林が左翼に“思いやりノック”で「相手の気持ち」再確認

スポーツ報知

 巨人が17日、宮崎秋季キャンプで守備力向上のための“思いやりノック”を実施した。参加している野手18人を、本職とは違うポジションに配置してのシートノック。普段と違う目線に立つことで、どんな守備位置を取り、どう送球することが“相手”にとってベストなのかを探る狙いだ。

 キャッチボールを終えたナインが守備位置へ散ると、スタンドがどよめいた。捕手の小林が左翼に、内野手の吉川尚が右翼に、そして外野手の松原は捕手に就いた。小林が持ち前の強肩でバックホームすれば、吉川尚も負けじと三塁へレーザービーム。マスクをかぶった松原は、体を張って必死で本塁送球を受け止めた。所用のためチームを離れた原監督に代わって指揮を執った吉村打撃総合コーチは「(送球の)難しいバウンドをはじけば失点につながる。選手たちが気づいてくれれば」と意図を明かした。

 特に、捕手に入って返球を受けた外野陣はハッとすることが多かったようだ。立岡は「体に近いバウンドは捕りにくかった。もっと送球の精度を上げていかないといけない」と振り返り、重信も「相手の気持ちになって、ということ。逆シングルだと捕りづらい。どうしたら捕りやすいかを考えないといけない」と背筋を伸ばした。また、外野を守った捕手の宇佐見は、これまで投手と捕手以外の経験がぼぼゼロだといい「守る気持ちとか動きが分かれば(位置取りの)指示が出しやすくなる」と声を弾ませた。

 その後はそれぞれが通常の守備位置に就き、ノックを再開。吉村コーチは「違うポジションの難しさが分かって(元の位置で)すごく丁寧にやっていた」とうなずいた。ここまで実戦7試合を消化するなど充実の秋季キャンプは、18日に打ち上げとなる。

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