【巨人】新外国人・27歳ビヤヌエバ獲得!今季メジャーで20発

スポーツ報知
18年2月27日 エンゼルスとのオープン戦で本塁打を放つパドレスのクリスチャン・ビヤヌエバ

 巨人は21日、新外国人選手として米メジャー、パドレスのクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)と契約合意に達したことを発表した。年俸、契約金を含む総額200万ドル(約2億2500万円)の単年契約で、背番号は「33」に内定。来年1月下旬に来日予定の助っ人砲は今季、メジャーで1試合3発を含む20本塁打を放つなど、長打力はケタ違い。来季、5年ぶりV奪回を目指す原巨人にとって、4番・岡本と打線の軸を形成する期待がかかる。

 原巨人が、大砲の獲得に成功した。メキシコ出身の右の強打者・ビヤヌエバと単年契約で合意に達したと発表。阪神なども興味を示していたが、争奪戦を制した。新助っ人は球団を通じ「伝統ある読売巨人軍と契約できることを大変光栄に思います。日本に行ったことはありませんが、日本人選手はとても練習熱心で規律正しいイメージがあります。東京ドームの大観衆の前でプレーすることを楽しみにしています」と喜びのコメントを出した。

 巨人は今季、正三塁手を務めていたマギーの退団が決定。4番・岡本とともに、打線の軸となる長距離砲の確保が急務だった。今季、パ軍で110試合に出場し、打率2割3分6厘、20本塁打、46打点の成績を残すなど実績は十分。映像で確認した原監督も、その長打力にほれ込んだ模様だ。

 売りは爆発力。4月3日のロッキーズ戦では1試合3発の離れ業を演じた。デビュー14試合ではメジャー史上3人目の快挙となり、一躍脚光を浴びた。4月を終えた時点で打率3割2分1厘、8本塁打、19打点とし、ア・リーグでエンゼルス・大谷と並ぶ形で、ナ・リーグの月間最優秀新人を獲得。フィニッシュでバットから右手を離す大きなフォロースルーは、メジャー通算696発のアレックス・ロドリゲス(ヤンキースほか)をほうふつとさせる。MLBで1試合3発からの日本球界挑戦はタフィ・ローズが有名。MLBでシーズン20発を放った打者が翌年、巨人に加入するのは史上初だ。

 守備の万能性も魅力だ。今季は三塁を96試合守ったが、ほかにも一塁を3試合、二塁を2試合、遊撃を4試合、マイナー時代は外野も経験するなど、バッテリー以外の全ポジションを守れる。まだ27歳と若く、成長も見込める。原監督は来季、岡本に「4番・三塁」を託す意向を持っているが、この日、取材に応じた大塚副代表はビヤヌエバの基本ポジションを一塁とした上で「巨人の『4番・三塁』はやはり重圧がかかる。監督の判断になるが、(ビヤヌエバを)三塁に回すことだってできる」と説明。有事の際にはチームに選択肢を与えてくれる存在と言える。

 8月中旬に守備で右手中指を骨折したが、すでに完治。現在はメキシコのウィンター・リーグに出場中だ。「新たな環境で新しいチームメートと一緒に戦い、リーグ優勝、日本一に貢献できるよう全力を尽くします」とVの使者となることを誓った。33番は過去、江藤智や李承ヨプ、マギーらがつけた強打者の背番号。その系譜を継承していく。

 ビヤヌエバは米大リーグで今年20本塁打。巨人が直前のシーズンにメジャーで2ケタ本塁打した打者を獲得したのは、今回が8人目。20発以上は初。来年の6月で28歳となる年齢は、15年に28歳のフランシスコと並び、8人の中では最も若い。

 前年にメジャーで20発以上の実績を持つ外国人は、87年の30歳シーズンに来日したホーナー(ヤ=前年メジャーで27本)、94年34歳のディアー(神=21本)、95年33歳のミッチェル(ダイエー=30本)、05年32歳のバティスタ(ソ=32本)らがいるが、いずれも30代。ビヤヌエバのように、メジャーで20発以上を記録した20代の打者が加入したのは、他球団を見ても珍しい。

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