【巨人】沢村、先発転向打診もリリーフ直訴 原監督「決意というものが伝わった」

スポーツ報知
坂本勇(左)のサインの列に並び、色紙をゲットする沢村

 巨人・原辰徳監督(60)が23日、沢村拓一投手(30)に“勝利の方程式奪回”指令を出した。指揮官は来季、右腕を5年ぶりに先発へ再転向させるプランを温めていたが、本人のリリーフ志願によって翻意。「自分の中での決意というものが私には伝わった。分かった。それでやってもらおう」と勝ちパターンに加わることを厳命した。

 沢村は今季、開幕からセットアッパーの一角としてフル回転したが、夏場を前に失速。シーズン終盤はリードする展開での登板機会は減少し、成績も49試合で1勝6敗、防御率4・64だった。原監督の先発転向案を受け、投手コーチ陣から打診を受けた沢村は「リリーフ、抑えとしてやらせていただきたい」と直訴したという。投手コーチから報告を受けた原監督は「先発の中で頑張ってもらおうかなと思っていたけど、じゃあいいでしょう。そうしようと」と本人の意を汲(く)んで、救援での起用を決めた。

 雪辱を期す背番号15が我を通したことを、意気に感じた。指揮官は言った。「やっぱり意思力がないと、そこにいいものは生まれてこない。こっちとしては力強い」。投手陣は終盤のセットアッパー陣から計算する原監督にとっても、16年には37セーブで最多セーブのタイトルも獲得した右腕の完全復活こそ悲願の一つだ。

 直訴したからには、沢村も退路を断つ思いで勝負する。「今後の野球人生を懸けてやりたい。もう一度そこ(勝利の方程式)に戻って、沢村で行こうと言ってもらえる所まで実力を持っていかないといけない」と意欲を燃やした。再びしびれる展開でマウンドに立ち、相手打線をねじ伏せる。(西村 茂展)

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