【巨人】阿部、1267日ぶり捕手「懐かしい景色」

スポーツ報知
6回から捕手の守備につく阿部

◆名球会セパ対抗戦 名球会セ6x―5名球会パ=特別ルール=(24日、東京ドーム)

 「名球会 ベースボールフェスティバル2018」が24日、東京ドームで行われた。昨年、名球会入りした巨人・阿部慎之助内野手(39)が、セ・パ対抗試合で捕手に電撃復帰した。来季から4年ぶりに捕手に戻ることを表明しているが、公式戦よりひと足先に本拠地でマスクをかぶった。1267日ぶりの捕手に「懐かしい景色だなと思った」とニッコリ。満員のファンの前で、同点の7回にはサヨナラ打を放ってMVPも獲得した。

 東京Dに、あの聞き慣れたアナウンスが響く。「キャッチャー、阿部」―。大歓声に迎えられながら、おなじみのフルフェースマスクをかぶった阿部が扇の要に腰を下ろす。「懐かしい景色だなと思った。予想してたことが的中したね。パの捕手が少ないだろうと思ったから、絶対やると思ってたよ。そしたら両方やっちゃったけど」。15年6月6日のソフトバンク戦(東京D)以来、1267日ぶり。6回裏からパの捕手を務めると、7回の表と裏もマスクをかぶり続けた。

 チームでは来季から4年ぶりに捕手復帰することが決まっているが、フライングでキャッチャー姿を披露した。同点の7回裏は満塁となったところでベンチに下がり、今度はバットを持って打席に登場。松井稼頭央の直球を打ち上げるも、これが中前にポトリと落ちるサヨナラとなった。MVPのお立ち台では「甘い球だったんですけど、いい所に落ちてくれました。最高でーす!」と絶叫。東京―ホノルル間の往復航空券もゲットするなど、往年のスーパースターがズラリと集う舞台を独占した。

 試合後、巨人の大先輩でもあるソフトバンク・王貞治球団会長からは「もともと本職は捕手。阿部捕手の歴史の中で、攻守ともに一番の年になるといいね」とエールを送られた。西武・炭谷の加入が決まるなど、来季の捕手争いは大激戦になるが「協力し合って、チームが勝つためにバッテリーでできることを相談できれば」と阿部。そして「キャンプに入る前、年が明ければ(捕手への)思いも強くなってくる。それまでは自分にできる練習をして、万全の状態で年を越せればいい」と、気合に満ちた表情で続けた。(尾形 圭亮)

 ◆名球会 日本プロ野球でプレーした選手、元選手による法人団体。現在の理事長は山本浩二氏、顧問は長嶋茂雄氏と王貞治氏。入会資格は日米合算で通算200勝以上、通算250セーブ以上を記録した投手、通算2000安打以上をマークした打者。ただし、NPBでの記録をスタート地点とする。国籍は問わず、有資格の選手が意思を示せば入会可能となる。

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