【巨人】「今日はどっち?」炭谷入団で理想は他球団悩ますW正捕手

スポーツ報知
炭谷銀仁朗はジャイアンツカラーのオレンジのネクタイを締め会見に挑んだ

 西武から海外FA権を行使し、巨人に移籍した炭谷銀仁朗捕手(31)が26日、都内のホテルで入団会見を行った。年俸1億5000万円の3年契約。背番号は「27」に決定した。炭谷、小林、捕手に復帰した阿部の3人は、いずれもWBC出場&ゴールデン・グラブ(GG)賞の受賞経験がある。超ハイレベルな正捕手争いが幕を開けるが、「死に物狂いでレギュラーをつかむためにやっていきたい」と意気込んだ。

 来季はいったい、誰が正捕手になるの? 炭谷の獲得報道から、ファンの間ではこんな声が聞こえてくる。阿部も捕手復帰を決めた。16年以降は小林が扇の要だった。WBCで日の丸を背負った経験のある3人が一つのチームにいるのだから、そんな疑問も当然だ。

 ただ、無理に正捕手を絞る必要はない。現状なら、小林と炭谷の“W正捕手”がベストだろう。相手球団には、小林の癖や配球の傾向は出ているはず。そこに炭谷の知識や外から見た感想を注入するだけでも小林は変わってくる。菅野とのコンビも、たまに炭谷と組むだけで変化は出る。他球団のスコアラーに「今日の捕手はどっち?」と考えさせるだけでも武器になる。

 打ち合いが予想される試合は、阿部で臨めばいい。豪快な打撃は衰えておらず、「8番・阿部」を想像しただけでも怖い。ここ数年、一塁から眺めていたことで「リードに新たな発見がある」というし、肩の状態も上がっている。何より“生きた教材”が小林と炭谷の成長にもつながる。

 大城と宇佐見が守りで、岸田が打撃面で成長を見せれば、正捕手争いに加わる可能性はある。もしくは、第3捕手を慎之助との「2人制」にして「捕手兼代打の切り札」にすれば、さらに起用の幅は広がる。銀仁朗の獲得は、プラスの要素がたくさん詰まっている。(水井 基博)

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