【巨人】原監督「来季も頼むぜ」岡本に全戦4番確約「競わせない」

スポーツ報知
トークイベントで初の2ショットでのフォトセッションが実現。岡本(右)は緊張した面持ちで原監督とグータッチ(カメラ・矢口 亨)

 巨人・原辰徳監督(60)が26日、岡本和真内野手(22)に来季の全戦4番起用を通達した。両者はこの日、都内のホテルで行われた「ニッポン放送ショウアップナイターカンファレンス2019」に出席。壇上で指揮官は、4番打者について「競わせることはしない。来季も頼むぜ」と岡本に託したことを明言した。球団の日本人打者では00年から02年まで3年連続で君臨した松井秀喜以来、17年ぶりの偉業に挑む。岡本も「打点王を取りたい」と初タイトル奪取を目標に掲げた。

 絶大な信頼の表れだった。原監督は隣に並んだ岡本を頼もしげに見つめながら、控室での2人の約束を明かした。「4番に関しては『とにかく競わせることはしない。来季も頼むぜ』としっかりと自覚を促しました。今年よりさらにいい成績を挙げてくれることを望みます」。独特の言い回しで、全戦4番を通達した。

 今季6月2日のオリックス戦(京セラD)から第89代4番に座った岡本。シーズン最後まで守り通し、打率3割9厘、33本塁打、100打点の成績を残した。22歳での「3割・30本・100打点」達成は史上最年少。これまでに原監督は来季、岡本の「4番・三塁」構想を明かしていたが、それをさらに強めた格好だ。

 14年ドラフトで岡本を1位指名したのは原監督だ。最大の補強点は即戦力の先発投手だった4年前の状況を踏まえ、こう語った。

 「本当に良く覚えてます。当時、投手がほしかったんですね。でもスカウトの人と話をして『将来、岡本君はジャイアンツで4番が打てますか?』と。その当時のスカウトが『必ず打てるようになる』と。分かりました。じゃあ我々は投手も欲しいけれど、岡本君で行こうと彼を指名した」

 そこからの成長は、原監督の想像を超える速度だった。ルーキーイヤーだった15年の岡本を「僕が監督を(以前に)していた時はまだベイビーで、子供ちゃんでね。もうちょっと時間かかるだろうなと」と振り返る。「でも高橋監督のもと、立派に。今年は見ていて非常に頼もしかった。本当に出世したなと思っております」と賛辞の言葉を並べた。

 これには岡本も恐縮しながら小声で「ありがとうございます」とだけ答えたが、すかさず指揮官は「コメントももう少し大人にならないとな」とツッコミ。壇上での振る舞いやコメント力の向上を求めるのも、原監督ならではのスーパースター育成法。これもG党だけでなく、野球ファン全てにとっての「4番」になり得る素質を感じているからだ。

 芽生え始めている岡本の自覚。指揮官によってたっぷりと水を与えられ、さらに成長速度を増した。壇上で、来季の目標タイトルには打点王を掲げた。「チームの勝利に直結するんで、打点王を取ってみたい。自覚を持って頑張りたいと思います」。チームを勝利に導いてこそ4番。5年ぶりV奪回、7年ぶり日本一へ。頼れる若き主砲が、クリーンアップのど真ん中に座り続ける。(西村 茂展)

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