【巨人】俊太、背番「63」からイチローら好打者の「51」に 原監督2年目の飛躍願う

スポーツ報知
自主トレで室内練習場を訪れ黙々とバットを振る田中俊(カメラ・酒井 悠一)

 巨人が来季に向けて背番号の大シャッフルを進めていることが28日、分かった。田中俊が「63」から「51」へ。畠は「28」から「31」へ。石川は「49」から「36」へ。他にも吉川大、桜井ら、現時点で背番号変更は9選手に達した。原辰徳監督(60)が、それぞれの背番号変更に込めた思いとは―。

 巨人が大きく変わる。背番号の大シャッフルプランが水面下で進行していることが分かった。これまでに菅野がエースナンバーの「18」、中島、炭谷の新加入に伴い、ゲレーロが「5」から「44」へ、宇佐見は「27」から「32」への変更は決まっていたが、他にも複数の選手が対象となる。

 それぞれに原監督のメッセージが込められている。9月からセットアッパーを務めた畠は「28」から「31」への変更が決まった。指揮官は「水野と同じで(球に)力もあるし、シュート、スライダーもとてもいい」と、水野雄仁投手コーチの姿を重ねる。畠は今季、キャンプ中に発症した腰痛で前半戦を棒に振った。昨季の右肘痛も含め、入団後はけがに泣かされ、高い能力を発揮できていないだけに「水野の番号を背負って、安定した強い投手になってくれ。いつ何時でもファイティングポーズが取れるような選手にならないといけない」と、「強さ」を求めての変更だった。

 イチローを筆頭に、巧打者のイメージが定着している「51」を与えられたのは、田中俊だ。「昔はランディ・ジョンソン(のイメージ)だったけど、イチローが着てね。これもいい番号だよね」。今季は新人ながら99試合で打率2割4分1厘、2本塁打、12打点。終盤には二塁レギュラーをつかんだ。ヒットメーカーとして、2年目のさらなる飛躍を願った。

 原監督が秋季キャンプを経て「陽岱鋼、長野に戦いを挑めるのではないか」と期待をかけているのが石川。「49」から「36」に変わる。「49というと、外国人がつける番号だから。ふさわしい番号を用意する」と指揮官から石川が説明を受けたようにクロマティやD・ゴンザレスら“優良助っ人”が背負った「49」は、来季はヤングマンが受け継ぐことになる。今季「36」だった桜井は、今季限りで現役引退した鉄腕・西村の「35」になる。

 「68」だった吉川大は、同じく今季限りで引退した寺内の「00」をつける。吉川大は代走や守備固めとして1年間1軍に定着。かゆい所に手が届き、何でもできる“スーパーサブ”的存在にふさわしい番号だ。さらにまだ数人、調整中の選手もいるという。

 若手中心に大きくシャッフル。指揮官はそれぞれに発奮する理由を与えて、5年ぶりの覇権奪回をもくろむ。

 ◆球界の主な背番号51番 オリックスではイチローが91年の入団からメジャーに移籍する00年までつけ、現在も“準永久欠番”扱い。広島では前田智徳、鈴木誠也(来季から1)、DeNAでは鈴木尚典、宮崎敏郎、ソフトバンク・上林誠知、中日・京田陽太(来季から1)らがいる。MLBでは通算303勝左腕、R・ジョンソン(マリナーズなど)、ヤンキースで通算2336安打のB・ウィリアムズら。

 ◆巨人の主な背番号31 1947~50年に三原修、56、57年に藤本英雄、58年には千葉茂。水野雄仁は84~96年の現役13年間、つけ続けた。近年では松本哲也(現ファーム外野守備走塁コーチ)が10、12~17年につけていた。

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