【巨人】原監督、上原を“勝利の方程式”で起用「自分ではい上がって、取ってもらいたい」

スポーツ報知
東海大野球部のリーグ優勝記念祝賀会であいさつする原監督(カメラ・矢口 亨)

 巨人・原辰徳監督(60)が15日、上原浩治投手(43)に「勝利の方程式奪回」を要求した。都内で行われた母校・東海大の「リーグ優勝70回記念祝賀会」に出席。14日に再契約を結んだ右腕に勝利の方程式入りを勝ち取ることを期待した。10月にクリーニング手術を受けた左膝が回復途上であることも考慮し、来春キャンプの2軍スタートも通告済み。「本来の上原」に戻ることを願い、時間を与えた。

 原監督の顔つきが一気に引き締まった。上原の再契約を喜び、そして起用法にも言及した時だった。「中途半端な役割は与えるつもりはない。もう勝ちパターンでしょう。彼が違った位置にいたって何もいいことはない」と、勝利の方程式の一角を託す意向を示した。

 無条件で与えることはしない。今季は開幕からセットアッパーとしてスタートしたが、左膝痛や不調で2軍落ちも経験。シーズン終盤では同点や僅差のビハインドでも登板し、36試合で0勝5敗14ホールド、防御率3・63の成績を収めた。“何でも屋”として場所を問わずに貢献したが、「そうなるんだったら若い選手をそこに使う。それは自分ではい上がって、取ってもらいたい」。内容次第では、抑えを任せる可能性も否定はしなかった。

 再契約を交わした14日、原監督は上原と昼食を共にした。10月23日に左膝のクリーニング手術を受けた右腕は、順調な回復を強調しつつ、キャンプではなく開幕を照準に状態を100%に持っていく意思を伝えた。原監督も了承し、1つの結論を出した。

 「キャンプに関してはファームからスタートしよう。その中で自分でしっかりと時間を使っていいコンディションを作ってくれ」

 キャンプ2軍スタートを確認した。開幕から逆算して、上原本人にプランを練らせる。ただ、ここでも「ぶっつけ本番で(1軍に)出られるほどジャイアンツは甘かないよね。そういうチームは作りたくない」と、3月中に実戦復帰を果たすことを最低条件とした。「今年は、自分が知っている上原ではなかった。しかし、来年は準備も膝も完璧な状態で戦ってくれる」と指揮官。背番号19の完全復活が新生・原巨人の浮沈を握る。(西村 茂展)

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