【巨人】岡本、大谷流孤独トレ 勝負の年へ12月異例フリー打撃「このオフが大事なんです」

スポーツ報知
自主トレでロングティーをする岡本(カメラ・後藤 亮太)

 巨人の岡本和真内野手(22)が16日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で単独自主トレを行った。三塁でのノック、ロングティーに加え、12月では異例のフリー打撃も行い、推定120メートル弾を含む10本のサク越えを披露。来季の目標とする「3割、40本、120打点」を達成して真の4番に君臨するために、オフ期間も休むことなく、ハードトレーニングでレベルアップを図っている。

 雲一つない青空に向けて、岡本は大粒の汗を流しながら打球を打ち込んだ。沖縄セルラースタジアム那覇での単独自主トレ。最高気温23・5度の中、この時期では異例となるフリー打撃を行った。シーズン同様のフルスイングから、左翼防球ネット上部を直撃する推定120メートル弾や右中間、左中間への一発なども生まれ、終わってみれば10本のオーバーフェンスとなった。「今は形うんぬんではなく、とにかくバットを強く振ることを意識しています。一人で集中して、充実した練習が出来ました」と汗を拭った。

 フリー打撃だけではない。来季から本職となる三塁の位置で左右に揺さぶられながらノックを受けた。守備を終えるとバットを握り、ロングティーを実施。ウェートトレも含め、約3時間のメニューをぶっ通しで行った。

 これには練習を見ていた球場職員の真栄城走(まえしろ・そう)さんも「この時期にここまでフルスイングする人は初めてみました。いつ練習を落とすのかというくらい動いています」と、驚きの表情を隠せなかった。

 単独トレを実施したのには理由がある。今季はシーズン途中から4番に座るなど、全143試合に出場し打率3割9厘、33本塁打、100打点。史上最年少で「3割、30本、100打点」を達成し、原監督は来季も4番を託す方針を示している。それでも岡本の根底にあるのは「危機感」だ。

 「まだレギュラーで1年しかやってないですし、本当に大事なのは来年以降も続けて活躍すること。(来年も)レギュラーだと思っていないですし、もう一回奪いにいく気持ちでやっていかないといけない。だからこのオフが大事なんです」

 集中した環境で一人で練習に打ち込むことで、勝負の年と位置付ける来季を、さらなる飛躍のシーズンにつなげる覚悟だ。

 11日間に及んだ沖縄単独自主トレは、17日で打ち上げ。来季の目標には既に「3割、40本、120打点」を掲げている。巨人では王貞治とラミレスしかたどり着いていない領域だ。それでも「来年はもっとやらないといけないです」。巨人の真の4番へ―。背番号25が見据える頂はまだまだ先にある。(後藤 亮太)

 ◆沖縄セルラースタジアム那覇 1960年、沖縄県初の本格的な野球場として完成。改築後の2010年、沖縄セルラー電話が命名権を取得して、この愛称になった。両翼100メートル、中堅122メートル。内野はスタンド席、外野は芝生席で、収容人員は約3万人。巨人の春季キャンプ地でもあり、来年は1軍が2月13~28日、3軍が1~11日まで行う。条例上の名称は「那覇市営奥武山(おうのやま)野球場」

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