【巨人】原監督、岩隈特別扱いしない キャンプ1軍で「フラットに見極めたい」

スポーツ報知
新加入の岩隈に対し競争を求めた原監督

 巨人・原辰徳監督(60)が18日、加入が決まった前マリナーズの岩隈久志投手(37)を来春キャンプで1軍スタートさせる意向を示した。17年秋に右肩の手術を受け、今季はメジャー復帰を果たすことができなかったが、9月にはマイナー登板で142キロをマークするなど患部の回復は順調。指揮官は争いに加われる状態であると判断し、横一線のスタートの中、先発ローテを奪うことを求めた。

 実績十分のベテランでも、原監督は特別扱いをしない。来季、加入が決まった岩隈のキャンプでの調整を問われた時だった。「まだハッキリと2人の中で意思を統一しているわけではないが」と前置きした上で、続けた。「僕は1軍からスタートさせたい」。球春到来とともに、サバイバルに加わらせる意向を示した。

 17年9月に右肩手術を受けた岩隈は今季、メジャー復帰は果たせなかった。だが、今年9月のマイナーでのリハビリ登板では最速142キロを計測。現在も継続してキャッチボールを行えており、回復は順調だ。

 「それだけ(手術から)期間を使ってますから。上原とはまたちょっと違うと思いますよ」と原監督。今年10月に左膝のクリーニング手術を行った43歳の上原とはすでに対話して「開幕に100%」へ照準を合わせてキャンプ2軍スタートを通達済み。一方で1軍キャンプスタート濃厚な岩隈は、他の投手と戦える状態であると指揮官は見ている。

 来季、38歳を迎える右腕にとっても、エース・菅野を筆頭に山口、メルセデス、田口、今村、ヤングマン、内海らに加え、成長著しい来季3年目コンビの高田、大江、ドラ1左腕・高橋ら先発ローテ入りのライバルは多い。常に「フラットな目で見極めたい」と強調する指揮官が、岩隈をも最初からスタートラインに立たせる意図は、勝ち抜いて奪い取れ、ということだ。

 岩隈も準備は進めている。8年ぶりに日本球界復帰が決まり、メジャー球に比べて革質が良くしっとりしているように感じるNPB球の感触、サイズ感の違いに慣れるべく、練習中という。「感覚を戻さないといけない。リリースの感覚だったり、マウンドの感覚。力の伝え方をこれから戻していきたい」と話していたが、感覚面のすり合わせ作業に取り組んでいるのも、肉体面で不安がない証拠。完全復活を遂げ、原監督への恩返しとする。(西村 茂展)

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