【巨人】原監督、09年WBC「私の中では岩隈久志がMVPだった」

スポーツ報知
2009年WBCで力投する岩隈

 前マリナーズから巨人入りした岩隈久志投手(37)が19日、都内のホテルで入団会見を行った。年俸5000万円(推定)の単年契約。背番号は8年前に日本で背負っていた「21」に決まった。日米通算200勝まで残り30の右腕は「ジャイアンツで達成できたらいいなと思います」と「巨人・岩隈」での快挙達成を口にした。会見に同席した原辰徳監督(60)は、09年WBCの活躍を引き合いに出し、大歓迎した。

 晴れやかな笑顔で、原監督は壇上に並んだ。隣にいるのは特別な縁で結ばれた投手なのだから、それも当然だ。「僕はいつもクマさんと呼ぶんですが、非常に印象に残る選手の一人。来季、一緒に戦えることに希望、喜びを感じています」と素直な胸の内を明かした。

 特に忘れられないのは09年の第2回WBCでの共闘。監督と選手として戦い、世界一に輝いた。「ずいぶん昔ではあるが、私の個人的なレコードの中では最も輝いているもの」と指揮官自ら誇る快挙だが、その原動力となったのが岩隈だった。「あの時チーム全体でのMVPは松坂大輔でしたが、私の中では岩隈久志がMVPだった」と回顧した。

 速攻が実った。岩隈のマ軍退団が決まり、原監督が来季から指揮を執ることが内定した直後に直接電話をかけた。「ぜひ、ジャイアンツで優勝するために戦ってほしい」。来季の構想上、必要不可欠として熱く訴えたことが決定打となった。

 17年9月に右肩を手術し、今年9月にマイナーで実戦復帰を果たしたばかりだが「この1、2年、やや逆風が吹いている状況で苦しんでいた。しかしいろいろ、話を聞いていると、逆にエネルギーを蓄積している状態でいる」と完全復活を確信している。「メジャーが第二の人生であるならば、今度はジャイアンツでは第三の、ね」と更なる飛躍に期待を込めた。(西村 茂展)

 ◆第2回WBCの岩隈 第2ラウンド突破を懸けたキューバ戦で好投すると、韓国との決勝戦では先発して100球の球数制限がある中、8回途中97球2失点の快投。4登板で計20回を投げて防御率1.35。松坂とともに大会オールスターに選ばれ、“陰のMVP”と絶賛された。

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