【巨人】岩隈、日米通算200勝「ジャイアンツで達成できたらいいな」

スポーツ報知
岩隈(右)は巨人入団会見を行い、原監督と笑顔でグータッチをする(カメラ・中島 傑)

 前マリナーズから巨人入りした岩隈久志投手(37)が19日、都内のホテルで入団会見を行った。年俸5000万円(推定)の単年契約。背番号は8年前に日本で背負っていた「21」に決まった。日米通算200勝まで残り30の右腕は「ジャイアンツで達成できたらいいなと思います」と「巨人・岩隈」での快挙達成を口にした。会見に同席した原辰徳監督(60)は、09年WBCの活躍を引き合いに出し、大歓迎した。

 巨人の球団旗の前に座った岩隈は、少年のような笑顔を浮かべた。原監督からの熱い言葉を受け、右腕が8年ぶりに日本へ戻ってきた。

 「わくわくした気持ちでいっぱい。原監督の熱い思いに応えたいと決断した」

 最高年俸はマリナーズ時代2017年の1400万ドル(約15億8000万円)だが、来季は5000万円。金額ではなく原監督の熱い勧誘に心が動き、ルーキーの気持ちで第三の野球人生をスタートさせる。

 「まだまだ若手といいますか。僕(の中で)は中堅(というもの)はないと思っている。できる限り全力でやって、1、2、3年でも長く貢献できるようにプレーしたい」

 積み重ねた白星は日米通算170。日米合わせて200勝以上は野茂、黒田しかいない。

 「個人的な部分になってしまうけど、クリアできたら一番うれしい。ジャイアンツで達成できたらいいなと思います」

 まずはチームが優勝すること。会見で「優勝」「貢献」という言葉を何回も繰り返した。

 「優勝をしっかりと目標にして頑張りたい。ローテーションをしっかりと守って、僕自身もまだまだやれるという自信がある。結果も残せると思う」

 不安を払拭した。17年秋に右肩の手術を受けた影響で今季はメジャー登板0。だが、終盤にはマイナーで登板し順調に回復。1軍キャンプメンバー入りは濃厚だ。8年ぶりの日本球界復帰だが、微修正をしながら開幕ローテを勝ち取る。

 「(米国とは)マウンドの硬さ、ボールも違う。感覚を取り戻したい。今の期間でもトレーニングを続けて、ボールも投げ続けている。状態は安定している」

 背番号は近鉄、楽天時代に背負った「21」に決まり「ありがたみを感じてプレーしたい」。YGマークのユニホームを着せた原監督が「いいねぇ。似合うねぇ」とほれぼれするほどで、オレンジのユニホームが岩隈の醸し出す優しい雰囲気とマッチしていた。

 「全力でマウンドで投げる存在感をしっかりと出して、貢献していきたい」。悲願のV奪回、日本一へ。強力なピースがまた一つ、埋まった。(玉寄 穂波)

 ◆岩隈 久志(いわくま・ひさし)1981年4月12日、東京・東大和市生まれ。37歳。堀越高から99年のドラフト5位で近鉄入団。04年に最多勝。05年から球団創設1年目の楽天に所属。08年には21勝4敗、防御率1.87で最多勝、最優秀防御率などのタイトルを獲得し、パMVP、沢村賞。海外FA権を行使し、12年にマリナーズに移籍。15年にはノーヒットノーランを達成。17年9月に右肩の手術を受け、18年はマイナー契約。190センチ、77キロ。右投右打。

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