【巨人】ドラ1高橋優貴、“書心表明”新人王へ2ケタ!

スポーツ報知
来季の漢字を「勝」と書き込んだ高橋

 巨人からドラフト1位指名された八戸学院大の高橋優貴投手(21)が28日、ルーキーイヤーのテーマを「勝」に設定した。全国大会未経験で無名に終わったアマ時代の悔しい思いをバネに、即戦力としての期待と責任を理解してプロの世界で暴れる決意を込めた。チームをリーグ優勝、日本一に導くため、そして自分に勝つため―。フレッシュな左腕が、勝つ!勝つ!勝つ!

 様々な思いを巡らせた末、高橋は一番の目標にたどり着いた。プロ1年目のテーマを漢字1字で、と問われ「何にしよう…」と熟考。ペンを持つ手に力が入る。一筆一筆、丁寧に記し「勝」という文字を書き上げた。

 「勝」には3つの思いが込められている。まずは自分に「勝」つこと。八戸学院大では最速152キロの直球とスクリューボールを駆使し、北東北大学リーグ最多記録となる301個の奪三振をマーク。だが、東海大菅生3年夏の決勝で敗戦投手になり、大学でも明治神宮大会の地区代表決定戦に先発して敗れるなど、アマ時代は大一番を落として全国大会未経験に終わっただけに「己」の敵は「己」であると強く感じている。「今までは勝ちきる事ができなかった。自分に勝って勝利に貢献できるようにしないと」。自分の弱さに勝ち、白星につなげる。

 2つ目の思いは初「勝」利。菅野はよく新人投手に「1勝できたというのは自分の力だけではない。他の人の力もある。1勝の重みを感じて」と伝えている。巨人の大卒新人投手が初登板初先発初勝利を挙げれば、1960年の青木宥明(ひろあき)以来となる。それほど、1軍ですぐに結果を残す事は難しい。ドラ1の重圧を感じながらも「1軍で投げられる機会は少ない。経験するだけではダメ」と周囲のサポートに感謝しながら、早期にプロ1勝をつかみとる。

 3つ目は2ケタ「勝」利だ。目標は高く、新人王。「勝負の世界なので。チームのために勝ちを意識してやっていく事が大事」。球団の新人では13年菅野以来12人目となる10勝以上を目指す。

 原監督は高橋のキャンプ1軍スタートを明言。新人合同自主トレで万全な状態をアピールするため、日々トレーニングにいそしんでいる。先発ローテ入りを争うライバルは多いが、フレッシュな新鮮力は必要不可欠。「とにかく1勝でも多く貢献したい」。常勝巨人の復活へ、背番号「12」は固い決意を示した。(玉寄 穂波)

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