【巨人】上原、史上初44歳シーズン50試合登板へ「体」さえ良くなれば

スポーツ報知
プラスチックの歯が付いたスパイクを履いてキャッチボールする上原(カメラ・柳田 寧子)

 巨人の上原浩治投手(43)が5日、都内のグラウンドでの自主トレを再開した。今季への思いを漢字一文字で「体」と表現。「体さえ良くなれば去年よりも良い成績を収めることができる自主トレ再開と思っているんで」と、ベテラン右腕は自身に期待。原監督も抑え候補の一人に挙げるほど期待しており、年間通してフル回転すれば44歳以上のシーズンではNPB史上初となる50試合登板も見えてくる。

 全身から噴き出る汗が、好調さを物語っていた。この日は年末時同様、約1時間の強弱を付けたランニング後、平地でのキャッチボール、ウェートトレーニングなどで約4時間、動いた。10月下旬にクリーニング手術した左膝への負荷も増やしている。投球中はプラスチックの歯が付いたスパイクを履き、距離は約60メートルまで伸ばして投げた。この日からヤクルトの右腕・田川が合流。若手が悲鳴を上げるトレーニングも黙々とこなして、格の違いを見せた。

 体の状態は「まだ7割」だと言う。それだけに今季への思いを「体(からだ)、です」とした。「一番は膝。膝を治すこと。あとは体中痛いんで(笑い)、まずは体中の痛みを取る。体をいたわりながらも、また鍛えていじめながら、もっともっとパワーアップして2019年のシーズンに入りたい」と笑顔を見せた。

 原監督は上原に「守護神を奪え」と抑え起用の可能性も明言している。右腕もその期待に応える気持ちでいる。「例年以上に体と向き合って、ここが弱いなと思えば、そこを鍛えて、それがまた一段とレベルアップにつながると思うし、レベルアップすればその先にいいことがあると思っている」と口元を引き締めた。

 年末年始もトレーニングを続けた体はすでに悲鳴を上げている。その疲労は唇にできたヘルペスにも現れた。それでも若い時から悩むヘルペスを「ぺっすん」と呼び「友達やから」と笑い飛ばす。昨年はキャンプ時に未契約で自主トレを行うなどハンデがありながら36試合に登板した。今年は44歳。岩瀬仁紀が持つ44歳以上のシーズン最多登板48試合を超える、史上初の50試合登板へ、上原は自分の体と闘っていく。(柳田 寧子)

 ◆G上原の術後経過

 ▽18年10月23日 都内の病院で左膝クリーニング手術を受ける。

 ▽同29日 巨人が自由契約とすることを発表。

 ▽12月9日 自宅のある米国から帰国。左膝は順調に回復。

 ▽同14日 巨人と再契約。背番号は入団1年目から背負っていた「19」に。

 ▽同28日 都内で行っていた年内の自主トレを打ち上げ。キャッチボールは70メートルまで伸びた。

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