【巨人】37歳の岩隈久志、右肩万全をアピール「1年間ローテが目標」

スポーツ報知
自主トレを公開、順調に調整を続ける岩隈(カメラ・玉寄 穂波)

 【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)=玉寄穂波】巨人の岩隈久志投手(37)が12日(日本時間13日)、右肩が万全であることをアピールした。ロサンゼルス近郊で自主トレを公開。キャッチボールなど約100球を力強く投げ込み、17年秋に手術を受けた右肩の不安を感じさせなかった。「先発ローテーションに入って1年間通して投げることを目標にしたい」と、挑戦者の気持ちでローテ争いに挑む。

 静かな室内練習場に乾いたグラブの音が響いた。岩隈は体のバランスを確認しながら、一球一球、丁寧に力強い球を投げ続けた。最後はバッテリー間の距離でNPB球を使い、カーブ、スライダー、スプリットと変化球も交え、計約100球の“熱投”。気持ち良さそうに汗を拭った。

 17年に右肩の手術を受けて以降メジャーでの登板は0。だが、昨年マイナーでは2試合に登板。メジャー昇格はならなかったが、現在の状態は良好だ。この日は雨の影響もあり、室内での練習。フライングディスクを追うランニングで走り、だ円系のアメフト形ボールでキャッチボールを行った。「例年より仕上がりの状態がいいと思います」と、話すように体の動きに一切の不安は感じられない。

 8年ぶりに日本球界復帰した巨人先発投手陣の最年長。「しっかり開幕からローテーションに入って1年間通して投げることを目標にしたい」とフル回転を誓い、挑戦者の気持ちで挑む。

 先発ローテは絶対的エース・菅野はもちろん、高田、今村、田口ら若手が競い合う。原監督は以前から「常にフラットな目で見極めたい」と強調。1軍スタートを公言された岩隈は、指揮官から「コンディションさえ整えてくれれば」と注文をつけられ、投手陣全員と同じスタートラインに立つことになる。

 「挑戦するという気持ちで日本球団に帰るし、やってやろうと。事実、若手の選手がローテーションに入り込もうとする気持ちと変わらない。一緒になってやれたら。その中でアドバイスなどやることがあればしていきたいと思う」

 今月末には帰国しジャイアンツ球場であいさつや、練習などを行う予定だ。「ジャイアンツのしきたりもあると思うし、日本ならではの習慣もあると思う。チームメートともコミュニケーションを取って早く溶け込みたいと思います」と待ち遠しそうにほほ笑んだ。

 「楽しみの方が大きいですね。(投げたい)気持ちはしっかりもちつつ、焦らずにいきたい」と37歳の“オールド・ルーキー”。完全復活した姿が見られるまで、あと少しだ。

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