【巨人】菅野から学んだ宮国、中川、桜井…エースとの自主トレは貴重な財産

　【ホノルル（米ハワイ州）１９日（日本時間２０日）＝ペン・片岡優帆、カメラ・相川和寛】巨人の菅野智之投手（２９）が「熱血授業」でハワイ自主トレを打ち上げた。ともに練習した宮国、桜井、中川の２０メートルの強めのキャッチボールの捕手役を１人ずつ務め、身ぶり手ぶりで助言。最後は自ら手本を見せるという極上のカリキュラムを組んだ。「チーム菅野」が全員活躍することが投手の底上げになる。

　ハワイ自主トレ最終日の「スペシャルメニュー」だった。菅野と桜井、中川と宮国で行ったキャッチボール。その最後に、この自主トレの総決算として、２０メートルの距離で「菅野捕手」が１人ずつ投球を受け、助言するという、３投手にとって絶好の機会が用意された。

　ミットで捕球した菅野は後輩のために厳しく採点した。球の質が良くないと感じれば「そんなもん？」「キャッチャーがリードできないよ、それじゃあ」などと指摘。「何がダメだったと思う？」とその場で聞いて分析する時間を与えた上で、菅野の考えを丁寧に伝えていた。一方で良い球の時は「素晴らしい」「グッド」と褒める。一方通行の指導でなく、しっかり意思疎通ができていた。

　最後にエースがお手本として力強い投球を披露した時は、宮国も中川も桜井も「えぐい」「すごい」と目に焼きつけていた。球界最高峰の投手と過ごした時間は貴重な財産。「チーム菅野」がみんな活躍すれば、投手陣の層は間違いなく厚くなる。