【巨人】ドラ1高橋優貴、2・3紅白戦デビューも 原辰徳監督「当然ありうる」

スポーツ報知
練習を終え、スタイリストからスーツや私服の着こなしのレクチャーを受けた高橋(カメラ・泉 貫太)

 巨人・原辰徳監督(60)が22日、宮崎キャンプ中の2月3日に予定している、平成に入って球団史上最も早い紅白戦でドラフト1位・高橋優貴投手(21)=八戸学院大=を登板させる可能性を示唆した。この日、都内で行われた12球団監督会議に出席した指揮官は、体調を最優先させる意向を示しつつ「(登板は)当然ありうるところです」と話した。ジャイアンツ球場で新人合同自主トレに参加した左腕は、阪神・藤川球児ばりの“火の玉ストレート”習得を目指して自慢の直球に磨きをかけることを誓った。

 原監督は期待を隠さなかった。2月3日に“平成最速”となる、1軍対2軍の“下克上バトル”紅白戦を予定。今春キャンプの最初の目玉企画に高橋が登板する可能性を問われると「当然ありうるところですね。本人とコーチが話をして、どうかというところだと思います」と、金の卵のいきなりの実戦デビューを示唆した。

 高橋は支配下ルーキー6人で唯一、1軍キャンプスタートが決定。即戦力の期待を受ける左腕はすでに、この新人合同自主トレ期間中に捕手を座らせて投球を行うなど、順調な仕上がりを見せている。指揮官は「無理させるつもりは毛頭ありません」と、あくまでコンディションを最優先させる考えだが、状態に問題がなければGOサインを出す構えだ。

 そこには、ルーキー左腕の実力を正確に見極めたい狙いがある。宮崎キャンプの1軍メンバーは34人、2軍は31人という振り分けになったが、指揮官は「重きを置いていないと言ったら(1軍選手に)失礼ですけど、本当にそう。ある程度、効率のいい練習をする点で、人を分ける形にした」と現状の1、2軍の位置づけは“形式上”なものだと強調。同じ敷地内で練習するため、2軍選手を頻繁に1軍練習に参加させる考えもうかがわせている。

 2月13日からは場所を沖縄に移すが、指揮官は沖縄への帯同メンバーを「開幕1軍に近い選手たちと判断してもらっていい」と断言。高田、大江といった1軍スタートを勝ち取った選手も高橋同様で、実戦を通じて実力を証明しなければ沖縄行きのチケットをつかめない。原監督は厳しい目で判断するつもりだ。

 「1つの判断基準で、やっぱり力試し(である試合)は我々を説得できる大きな材料になる。そういう点では思いきって戦ってもらいたいけれど、そこに結果が出るのが野球の一番の難しさでもある。そこは注目して、1試合とはいえ、見ておきたい」

 球春到来は間もなく。「チームとして動く時間が近づいてきたのは感じています」と、原監督の胸の鼓動も高鳴り始めた。野球人にとって「正月」と表現されるキャンプから、サバイバルが始まる。(西村 茂展)

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