【巨人】阿部慎之助、決意の宮崎入り 青島神社で前厄のおはらい

スポーツ報知
青島神社を訪れ、前厄のおはらいを受けた阿部慎之助(カメラ・橋口 真)

 巨人の阿部慎之助捕手(39)が26日、宮崎市内の青島神社を訪れ、前厄のおはらいを受けた。宮司から「厄」の受け止め方を説かれ「一日一日、悔いのないように過ごしていきたい」ときっぱり。キャンプでは2月3日に紅白戦が予定され、阿部自身は出場免除となる見通しだが「投げる投手のことを考えてブルペンで受けていきたい」と若き投手陣へ実戦仕様の投球練習を予告した。ビシバシと本音のアドバイスを授け、若手のサバイバルマッチを後押しする。

 背筋を伸ばし、神妙な面持ちで真っすぐ前を見つめていた。79年3月20日生まれの阿部は、今年が前厄。「宮司さんから『厄年というとマイナスに思われがちですが、男の役目と受け止めればいい』と言われてハッとした。一日一日、悔いのないように過ごしていきたい」。28日から始まる1軍宮崎合同自主トレに先立って単独で現地入りし、チーム宿舎近くの青島神社で早朝からおはらいを受けた。

 今季から4年ぶりに捕手復帰する。キャンプイン直後の2月3日には、平成最速となる紅白戦が予定されていて、「1軍スタートの若手対ファームの若手」という構図になる見込みだ。「紅白戦で投げる投手は、じっくり調整というわけにはいかないだろうし、そこは俺も考えながら受けていかないといけない」。ベテラン勢は出場免除が濃厚だが、サバイバルマッチに臨む若手投手の向上心を後押しするため、阿部がブルペンでミットを構える。

 かつて正捕手に君臨していた頃は、若手の投手陣に対して「おまえらの自己満足には付き合わねぇからな」と宣言していた。ブルペンは肩慣らしや気持ち良く投げる場ではない―というのが信念。だから阿部が「ナイスボール!」を口にすることもめったになかった。

 いかに実戦を想定して鍛錬していくかが大切で、投げる球種やコースの意図、頭で描いている状況やカウントなど、練習の段階から細かくイメージさせることを徹底していた。百戦錬磨の捕手からのアドバイスは、若きG投にとって金言になる。2・3の下克上マッチに向け、キャンプイン前からブルペンは緊張感にあふれた“教室”になりそうだ。

 青島神社を訪れた後は、キャンプ地の宮崎県総合運動公園内にある木の花ドームに移動して、自主トレに没頭した。マシン相手のキャッチングや打撃練習を行い、その後はサンマリンスタジアム内のトレーニング室にこもった。「まだこっち(宮崎)も少し寒いけど、体を慣らしていって、いい状態でキャンプインしたい」。慣れ親しんだポジションでリスタートする今季。投手力のさらなる底上げへ、慎之助が“男の役目”を果たす。(尾形 圭亮)

 ◆厄年とは 災難に遭う確率が高く、気をつけるべきとされている年。数え年で男性は25歳・42歳、女性は19歳・33歳などとされる(地域によって諸説ある)。その前後1年間が前厄、後厄。そのため「厄払い」「厄除(よ)け」を行い、災難を防ぐ慣習がある。

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