【巨人】炭谷銀仁朗、長友トレで体幹強化「やばい…」

スポーツ報知
体幹トレーニングをする炭谷(カメラ・橘田 あかり)

 西武からFAで巨人入りした炭谷銀仁朗捕手(31)が、今季の目標に掲げる捕手でのフルイニング出場達成に向け、昨年12月から“長友トレ”を本格的に導入している。サッカー日本代表のDF長友佑都(32)=ガラタサライ=が代表取締役CEOを務める「Cuore(クオーレ)」社のジム「CUORE ONE」で、約20種類以上のトレーニングを2時間、定期的に行っているのだ。現場に本紙巨人担当・後藤亮太記者が独占潜入。「見た」でつづる。

 「やばい…」。一つ一つのメニューをこなすたび、炭谷の体は小刻みに震え、息遣いが荒くなった。

 まずは床に敷くシートと手、足、膝などを置く特殊素材のパッドを使って不安定な状態を生み出し、全身を連動させた体幹トレができる「FLOWIN」を使用。四つんばいの状態から両手を前に伸ばし、両手が伸びた体勢を数秒間キープしてから戻す動作や、あおむけから膝を立てて腰を浮かし、その状態から腰が地面に着かないぎりぎりまで両足を伸ばす動作を行った。

 その後も、可動域を最大限に広げ、さらに打撃、守備において最大の力が発揮できるよう、計20種類以上のメニューに取り組んだ。重たいバーベルを上げる…などの分かりやすい光景は一切ないが、冒頭の一言に凝縮されるように、見た目以上にハードなトレーニングであることは見てとれた。

 元々、「ガチガチの筋肉をつけるより、体幹に興味があった」と言う。18年シーズン前には長友が著した体幹トレーニングの本を購入して試していたが、縁があり、昨年12月から長友も担当しているフィジカルトレーナーの竹口正範氏にマンツーマン指導を受けている。

 竹口氏は種目ごとに、体のどこを意識して取り組むのかを説明し、トレーニング中に正しい動作ができていない時には「しっかり、丁寧に!」と声をかける。「表面、大きい筋肉は強いけれど、それをうまく機能させるには(体の)内側の筋肉が丁寧な仕事をしてくれることが大事。大きな力を使う時のパフォーマンスにつながる。機能が十分じゃない車にF1のエンジンを積んでも速さはすごいけれど、コーナーでひっくり返ってしまう」と竹口氏。正しいトレーニングをすることでけがの予防にもなる。

 もちろん、全ては移籍1年目から巨人の扇の要に君臨するため。“長友トレ”を開始してからは宮崎・南郷での自主トレでも「状態はずっといい。体が動かしやすい」と話すなど、効果を実感している。新たな取り組みを経て、究極の目標でもある捕手でのフルイニング出場達成を目指す。

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