【巨人】坂本勇人、若手に「優勝パレードの楽しさ味わってもらいたい」

スポーツ報知
合同自主トレに向け、宮崎空港に到着した坂本勇(カメラ・橋口 真)

 巨人の坂本勇人内野手(30)が27日、28日からスタートする宮崎合同自主トレを前に、今季に懸ける熱い思いをスポーツ報知に独占激白した。主将に就任した15年から4年連続V逸している現状に「若い選手たちに優勝パレードの楽しさを味わってほしい」と話しながら、チームリーダーとして若手に対して「自立と自覚」を求めた。(取材・構成=後藤 亮太)

 球団ワーストタイとなる4年連続V逸の現状を坂本勇はどう受け止め、今年をどんなシーズンにしたいか―。こんなテーマをぶつけてみると、返ってきたのはチームを思う勇人らしい答えだった。

 「やっぱり若い選手に優勝パレードの楽しさを味わってもらいたいですよね。『優勝ってこんないいものなんだな』と経験してもらいたい。それが僕たち中堅やベテラン選手たちの役目かなと思う」

 勇人は高卒1年目の07年から試合に出場し、08年にレギュラー定着。07~09年、12~14年と2度の3連覇に貢献した。常勝時代の経験があるからこそ、今のチームに思うことがある。

 「僕が若い時は阿部さんが主将として引っ張ってくれましたけど、(高橋)由伸さん、木村拓也さん、小笠原さん、ラミレス、李承ヨプ…。試合に出ている人、途中から出る人、一人一人が考えてやっていたなと、すごく思う」

 そう口にすると、自然と言葉は熱を帯びた。

 「個人、個人がしっかりしないと強いチームにはならない。今の選手だって『勝ちたい、優勝したい』と思ってやっているのは間違いないけど、野球に対する重みとか、考え方が浅かったり。強かった時はもっと自覚のある選手が多かったし、みんな自立していた」

 キーワードは「自立と自覚」。近年は多くの若手が1軍を経験している一方、レギュラーに定着したのは昨季4番に座った岡本ぐらい。試合に向けたアプローチに関しても、勇人はある変化を感じていた。

 「今はアップの時に何人かで固まってやるというのが多い。昔はなかったし、自分で考えて『こういう練習をしよう』だった。それが試合になった時に『どうしたら野球がもっとうまくなるのかな』という考えになる。試合と関係ないところでの気持ちの持ち方は、試合で出てくるから」

 そういう意識が、各選手に浸透していくことが大事だという。

 「常に周りを見ている人は、試合中も周りが見えている。日頃から周りが見えていない人は、試合の時にも周りが見えなかったりする。若い選手が増えた分、僕たちが何かを言うとかではなく、自立というか自分たちで『もっとこうしないと』とか『このままではダメだな』とか、気がつかないと選手としても成長しない」

 キャンプから意識を持って臨むことが、常勝軍団の再構築には欠かせない。

 「俺はこういう選手になりたいと思って練習する人と、何となくやっておけばいいかなと思う人では、すごく差が出る。そういう(自覚のある)選手が増えてほしいですよね」

 ◆「ここで変わらないとダメ」 〇…坂本勇は今季をチームにとっての「変革の年」にすることを誓った。この日は空路でチームとともに宮崎入りし、岩隈、中島、炭谷、丸ら新加入組と対面。長年チームを支えてきた内海、長野が移籍し、多くの新戦力が加わっただけに、「(チームが)変わっていかないといけないですよね。新しい選手も入りましたし、ここで変わらないとダメだなとすごく思います」と、思いを明かした。

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