【巨人】原監督、5年ぶりV奪回へ「ビヤ」33発打ってくれ!「クッキー」は守護神

スポーツ報知
原監督(中)はビヤヌエバ(右)、クックとダブルでグータッチする

 V奪回の使者がやってきた! 巨人のクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)、ライアン・クック投手(31)が28日、成田空港着の航空機で来日。都内のホテルで入団会見を行い、ビヤヌエバは背番号の数字である33発以上を、クックは守護神を全うすることを“約束”した。会見に同席した原監督は2人の呼び名を「ビヤ」「クッキー」と決定。それぞれに「クリーンアップ」と「クローザー」を期待し、5年ぶりV奪回が至上命令となるチームの柱になることを願った。

 こみ上げる笑みを抑えることができなかった。ビヤヌエバは初めて巨人のユニホームに袖を通した。「今この場にいられることをすごく誇りに思って、非常に興奮しています。一日でも早く慣れて、巨人軍の一員として一丸となって戦いたい」。思わず、少年のように表情を崩した。

 昨季は米メジャー・パドレスで20発を放った右のスラッガー。直前のシーズンでメジャー20発以上をマークした助っ人は球団史上初であり、会見に同席した原監督も「クリーンアップの一角を占めてくれれば、チームにとっても大きな戦力になる」と期待をかけた。さらに会見中に指揮官は、背番号33の理由を「33本は打ってほしいという願いを込めた」と直接説明。ビヤヌエバは「それ(33本)以上打てればうれしい」と“約束”する一方で、豪快な打撃とは裏腹に謙虚な言葉を並べた。

 「自分はこの段階で数字を言うつもりはありません。毎日けがをせず試合に出ることで、数字は後からついてくるものだと思っています」

 済ませてきた“予習”の効果だ。初めての来日に備え、同郷で、16年から17年シーズン途中まで巨人に在籍していたクルーズから情報を得てきた。「日本は礼儀を重んじる国だから、尊敬の気持ちを忘れないように」というアドバイス通り、慢心せずに足元を見つめた。

 守護神を期待されるクックも決意は十分だ。「ブルペンで試合の終盤を任される投手、抑えとして、イカリのように重しとなるような役割をチームのために果たしたい」。自らを船を停泊させるためのイカリと表現。セ・リーグの荒波を行くチームで、どっしりと流されないクローザーを目指す。

 数奇な縁もある。アスレチックス時代には中島と、Rソックス時代には上原と、そしてマリナーズ時代には岩隈とチームメートだった。その3人とも再び同僚となることに「会えることが楽しみだよ」と心待ちにした。

 原監督は会見前、2人のニックネームについて話し「ビヤヌエバ選手はビヤ、クック選手はクッキーで、と確認しました」と親しみの持てる呼び名を決定した。さっそく29日からG球場で練習を行う予定。期待されるポジションは共に重要なものだが、Vの使者としておいしい場面は逃さない。(西村 茂展)

 ◆クリスチャン・ビヤヌエバ(CHRISTIAN VILLANUEVA)1991年6月19日、メキシコ生まれ。27歳。2008年にレンジャーズと契約。12年にカブス移籍後もマイナーで力をつけながら、16年にパドレス入り。メジャー入りから9年たった17年9月18日のDバックス戦でメジャーデビュー。昨季3、4月度のナ・リーグ月間最優秀新人賞を獲得するなど、110試合で打率2割3分6厘、20本塁打、46打点。バッテリー以外は守れるユーティリティーさも魅力。180センチ、95キロ。右投右打。

 ◆ライアン・クック(RYAN COOK)1987年6月30日、米カリフォルニア州フレズノ生まれ。31歳。南カリフォルニア大からDバックスの27巡目(全体828位)でプロ入り。2011年にメジャー昇格し、同年オフにアスレチックス移籍。12年は初戦から22試合連続無失点をマーク、オールスター戦にも選出された。将来を嘱望されたが、その後、故障もあって低迷。昨季5月17日にメジャーに3年ぶりに復帰。メジャー通算236試合で15勝13敗17セーブ、防御率3・58。188センチ、100キロ。右投右打。

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