【巨人】岡本、三塁手でゴールデングラブ賞狙う「もらえるものは何でもほしい」

巨人の岡本和真内野手(22)が29日、華麗なハンドリングとスローイングを披露して守備力をアピールした。強打者であり、守備の名手でもあった村田修一ファーム打撃兼内野守備コーチの現役時代を手本に、オフはスローイングの精度アップをテーマに特訓。今季、「4番・三塁」として期待される岡本は「もらえるものは何でもほしい」と、初のゴールデン・グラブ賞受賞も狙う。
右へ左へ、流れるように華麗な動きだった。ジャンピングスローに、ランニングスロー。気温10度に満たない中、岡本は気合の半袖姿で内野ノックを受けた。「全然寒くないですよ。今日は暖かかったので気持ち良かったです」。難しい捕球体勢だってお構いなしの豪快さも見せ、隣で打球を受けていた吉川尚は「ヤバい、うまい!」「メジャーリーガーみたい!」と目を丸くしていた。
今年は「4番・三塁」として期待されている。現役時代、スラッガーながら三塁守備にも定評があった村田コーチを目標に、オフはスローイングの精度アップに取り組んできた。「捕ることがまず第一ですけど、投げミスもダメ。村田さんはスローイングも正確だった。難しく考えず、シンプルに投げることが大事なのかなと思います」。昨季は史上最年少で打率3割、30本塁打、100打点をクリアしたが、今年は守備でも大きく貢献してくれそうだ。
昨季は全試合出場を果たすも一塁、三塁、左翼と定位置が定まらなかったが、1つのポジションで1年間戦えれば、ゴールデン・グラブ賞を狙えるポテンシャルは秘めている。7度のゴールデン・グラブ賞を獲得し、昨季まで内野守備走塁コーチを務めていた井端氏は、「なんとなくイメージで損しているところはあるかもしれないけど、和真の守備は下手じゃないよ。捕球も送球も悪くない」と力を認めていたし、岡本も「もらえるものは何でも欲しい」と燃えている。
グラブにも改造を施した。ベースは井端氏が使用していた型を参考にしているが、さらに親指と小指部分の芯の強化をメーカーに依頼してカスタマイズ。これによって捕球時の収まりが良くなり、三塁への強い打球にも負けない安定感が生まれるという。「体は元気です。2月1日からいいスタートが切れるように、継続してやっていきたい」。練習の後半は木の花ドームでマシンを相手にバットを振り込み、快音をとどろかせた。今年は攻守の進化に注目だ。(尾形 圭亮)