【巨人】原監督「いよいよスタートだ」全員がリーダー、チームのため引っ張れ

スポーツ報知
宮崎神宮での参拝を終え、鳥居の前で力強くポーズを決める原監督(カメラ・橋口 真)

 全員がリーダーになれ! 巨人・原辰徳監督(60)が31日、キャンプ地の宮崎に入り、選手個々にチームをけん引する自覚を求めた。1日から宮崎で、13日からは沖縄へと場所を移して行われる1か月間のキャンプを通じ「自分がチームを引っ張るというメンバーが何人そろうか。それが強い組織」と他人に依存しない選手を求めていく方針を明かした。スポーツ報知では原監督直筆のスローガン「和と動」を題字に採用し、V奪回を狙うチームを追っていきます。

 4年ぶりに味わう緊張感は、ことさら新鮮に感じられた。恒例の宮崎神宮参拝。原監督は垂れていた頭を上げた。まなざしは力強く、前だけを見据えていた。

 「初めてとは言わないけども、非常にフレッシュな気持ちで、またこの神宮に来られた。ジャイアンツのいつものキャンプが始まる、という風景でね。私自身も4年ぶりではあるけれども、いよいよスタートだ、と」

 厳しいキャンプがいよいよ始まる。この期間で指揮官が選手に求めるものは、自立だ。年齢など気にしない。坂本勇、菅野という押しも押されもせぬ投打の柱に依存することなく、俺がリーダーだ―と主張するような強烈な個性を束ねることが、今季の目指すチームスタイルだ。

 「自分がチームを引っ張るというメンバーが何人そろうか。それがやっぱり強いチーム、組織になってくる。(他人に)引っ張られているというような状況でジャイアンツのユニホームに袖を通すことのないように、そういうことは伝えていきたい」

 選手をフラットな目で見ると強調する原監督。現時点で定位置が確定的と言える選手は、野手では遊撃・坂本勇、中堅・丸、三塁・岡本、先発ローテでは菅野くらいだろう。多くの選手にチャンスがあり、それゆえに競争も激しくなる。13日から実戦メインの沖縄へとキャンプ地を移す。3日には若手による1軍VS2軍の“下克上バトル”が行われるが、まずは琉球行きの切符を巡って火花を散らし、そのハードルをクリアした後も結果を残し続けなければ置いて行かれる。長く厳しいサバイバルは、チームの底上げに必ずつながる。

 「僕自身が本当にゼロからという、非常にフレッシュな状態でいますんで。それでいい。組み立てることは難しくない。どの選手がいかなる役割を持つようになるのか。まずは自軍の中でしっかりとした戦いを持ち、チームを作っていく」

 これまでの政権下では、基本オーダーを3月半ばで固め、オープン戦期間最後の1週間は調整に充てるのが通例。だから指揮官はこの日も、サバイバル期間は「45日足らず」と逆算して言った。無駄にしていい時間は、1秒もない。

 「日々、デイバイデイと言いましょうか、1日1日を積み上げながら。時間がありそうで、ありませんので。しっかりチームを作り、ペナントレースに戦いを挑んでいきたい」

 セ界の荒波へこぎ出す準備期間を目いっぱい使い、その眼力で全てを見極める。さあ、厳しい春の到来だ。(西村 茂展)

 ◆原監督が訓示「ルーキーイヤー」

 〇…夕方に1、2軍を集めて行われた全体ミーティングでは原監督が訓示を行い、改めて勝利至上主義を強調した。「19年がいよいよスタートします。私にとっては31年目のジャイアンツになりますが非常に新鮮に、ルーキーイヤーという気持ちでやっていく」と過去の実績を捨てて臨む意志を表明。「今の段階では1軍、2軍と分けました。しかし、私の中では、チームは一つ。実力至上主義、勝利至上主義。目標は日本一である。その中に必ずこの全員がメンバーに入る」と一丸での頂点奪回を宣言した。

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