【巨人】岡本和真「4番・三塁」で平成最速の紅白戦に出場「思い切って振っていきたい」

スポーツ報知
守備練習でノックの打球に飛びつく岡本(カメラ・橋口 真)

 巨人・岡本和真内野手(22)が平成最速となる3日の1軍VS2軍紅白戦(午前10時30分・サンマリン)で、1軍の「4番・三塁」で出場することが2日、決まった。原監督は当初、実績を評価して「若手」の枠からの卒業も考えたが、キャンプ前から出場を志願していた主砲の心意気を買った形となった。背番号25は今季初となる実戦に「思い切って振っていきたい」と持ち味のフルスイングを貫く姿勢を強調した。

 ケージ裏から注がれる視線も力に変えた。岡本は白球を次々とピンポン球のように飛ばした。全体練習後、今キャンプ初めて行った特打。原監督が見守る中で約45分間、フルスイングを貫いた。「実戦は(今年)初めてなんで、思い切って振っていきたい」。3日に行われる紅白戦でも、フルスイングを約束した。

 1軍の4番として“志願”の出場を果たす。キャンプに先駆け、1月16日にG球場で行われたコーチ会議で、3日の若手による1軍VS2軍の紅白戦開催が決定。すると、18日に自主トレを公開した岡本が「絶対に出たい」と意欲を見せた。

 昨季はチームで唯一全試合に出場し、22歳という史上最年少で「3割・30発・100打点」となる打率3割9厘、33本塁打、100打点をマーク。すでに指揮官は今季の4番起用を明言している。押しも押されもせぬ主砲となっても、慢心はない。若手として貪欲に実戦への出場機会を求めた。そんな心意気をキャンプ前に伝え聞いた指揮官はこう言った。

 「そうか。あまり出す気はなかったけど、じゃあ出そう。やっぱりいかなる場所でも先頭を切ってね。そういう準備をしておくのは非常に大事」

 この日も野手の主役は岡本だった。午前に行われたノックでは、元木内野守備兼打撃コーチの“愛”がある打球で左右に振られたが、ユニホームを真っ黒にしながら食らいつき「まだまだやらないといけない年齢なんで」と涼しげな顔。バットを振ってもロングティー46スイングで16発、フリーでは75スイングで3発のサク越えを披露。指揮官は、そのどっしりとした下半身を「サイのよう」と表現。さらに「本当にタフだね。今は熱い、熱い鉄…もう鉄じゃないかもしれないな。もっと(輝いているもの)? そうだね。非常にリーダー的な若手ですよ」。独特の言い回しで賛辞を並べた。

 13日から沖縄に場所を移す1軍キャンプ入りへ、アピールに燃える2軍もガチンコで下克上を狙ってくる。原監督は「2軍は本気だぞ。午前10時30分試合開始なのに『(事前に)しっかり打撃練習してくる』って言ってるんだから。負けたら(1、2軍を)総取っ替えするか?」と冗談めかしながら、ゲキを飛ばした。「今の時期でどれだけのパフォーマンスを出せるか、持っているかを、しっかり見たい」。岡本を中心とした若手の競演を、心待ちにしている。(西村 茂展)

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